2019年02月06日
トリーター:伴野

「パーシー」が残したもの

みなさん、こんにちは。
寒暖差が厳しいこの頃、体調にはお気を付けください。

バンドウイルカの「パーシー」が亡くなって早 15日が過ぎました。
みなさまには、数多くのお花、お手紙、お写真をいただきました。
こんなにも多くの方々に成長を見守っていただいていたのだと改めて感謝しております。
人と遊ぶことが好きだった「パーシー」もきっと喜んでいると思います。
本当にありがとうございます。

トリーター一同も急な別れで、とても悲しかったですが、いつまでも悲しんではいられません。
「パーシー」が残してくれたものを後世につなげ、今後の鯨類飼育や研究に役立てていくことが飼育員の仕事です。

「パーシー」は“えのすい”にとって初めての貴重なデータを多く残してくれました。
今まで幼い子獣は体重測定や採血などができず、子獣がどのように成長していくかしっかりとは分かっていませんでした。

そこで産まれた後、親子がいろいろな検査に協力してくれるように今回、「パーシー」が産まれる前からお母さんの「シリアス」の出産、育児に向けたトレーニングを先輩トリーターと一緒に行ってきました。

結果、1才未満の子獣でも定期的な体重測定と採血をおこなうことができました。
これらのデータは今後、産まれてくる子獣の目標体重を設定する際の目安になったり、子獣の生存率向上にも役立つと考えています。

現在、私は「パーシー」が残してくれたデータを研究成果として発表するためにまとめている最中です。

データは集めるのが目的ではなく、それをまとめて今後に繋げることが大切だと「パーシー」が教えてくれました。

「パーシー」ありがとう。発表楽しみにしててね。


左から「パーシー」、「シリアス」

イルカショースタジアム

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