2021年06月09日
トリーター:北嶋

テーマ水槽のなかみを考えるとき

テーマ水槽は、担当者のやりたいことができる数少ない展示エリアで、わたしはここを担当するのがいつも楽しみです。
与えられた制限はサイズや期間、場所くらいのもので、海水、淡水、水なしでもOKです。
もちろん「テーマ」がその時期に合っていて、来館者に季節を感じながら楽しんでもらえるように作らないといけませんが。
そのなかで、好きな生物をアピールするのも良し、レイアウトに凝ってみるのも良し、新たな展示方法をチャレンジしてみるのも良し、解説に工夫をしてみるのも良し、いろいろできます。

わたしは毎回、アピールしたい生物に重きをおいてテーマ水槽を考えます。
6月は昨年も担当し、梅雨シーズンということでカエルをテーマに選びました。
カエルが好きだからです。
しかし今年も同じカエルにしたらつまらない。
つぎはヤドカリがよいな、おもっていました。
ヤドカリが好きだからです。

ならば、6月にヤドカリをテーマにするには?
6月に合っていて、かつヤドカリに合いそうなテーマを探しました。
6月といえば、梅雨、ジューンブライド、夏至、父の日、横浜開港記念日、衣替え、、、衣替え! ヤドカリに合ってるテーマを発見。
ヤドカリの背負っているものは、宿と呼んでいますが、身にまとっているという意味では衣ともいえます。
脱皮もするし。

ということで、今月は衣替えにちなんでヤドカリをテーマにして展示を作り込むことにしたのでした。
ちなみに、数年前にもヤドカリの展示がしたくて4月に引っ越しをテーマにヤドカリを出しました。
思わず擬人化して感情移入したくなるようなヤドカリの行動をテーマ水槽でぜひ観察してみてください。


テーマ水槽

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