2021年11月27日
トリーター:笠川

小さなときは

小さな魚が、クラゲに寄り添いながら泳いでいることがあります。
外敵から身を守るのに、クラゲを利用しているのでしょう。
ただ、近づきすぎてしまうとクラゲの毒針にやられてしまうので、付かず離れずの距離を保ちながら泳いでいます。
生き抜くために、みんないろいろと工夫をしています。
クラゲだけでなく、サメやエイ、大きな魚などに寄り添いながら泳ぐ魚もいます。
身も守れるし、泳ぐのも楽になるし、たまにおこぼれももらえるからでしょう。
“えのすい”にはいませんが、ジンベエザメなど大きな魚に小さな魚たちがわらわらついて泳いでいる姿は、なんだか微笑ましく見えます。

今、もうだいぶ大きくなってしまったので寄り添って泳いではいませんが、今月から太平洋の「サメ水槽」に、隣のトロピカル水槽からコガネシマアジがお引っ越しをして、同居しています。
小さな頃は、名前の通り、黄金色に、縞模様もはっきりしていますが、大きくなるにつれて、銀色っぽくなり、縞も薄くなります。
私は個人的に、コガネシマアジは好きな魚に入ります。わりとアジ系は好きです。顔つき、フォルム、カッコいいと思います。

余談ですが、以前、初対面の知人の知人に、
「一番好きな魚の顔って何ですか?」
と質問されて、真面目に、
「正面ですか?横顔ですか?」
と聞き返してしまい、若干引かれた思い出があります。

ただ、一番って難しいですよね。
それぞれに魅力があるものだから、決めるのは難しい。
クラゲでもよく「一番好きなクラゲは何ですか?」と聞かれるのですが、難しい。
どの仲間で?と聞き返したくなってしまいます。
その生き物自体だけでは選べない場合は、だいたい、その生き物に関するエピソードで選びます。思い出とセットです。
みなさんもきっとあると思います。
ぜひ、“えのすい”で見たあの生き物といった感じで、みなさんのお気に入りが見つかったら、とても嬉しいです。

太平洋

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