2024年10月12日
トリーター:加藤

干潟遠征に行きました(趣味)

気がつけば朝夕は肌寒くなりすっかり秋です。
さてみなさん、この夏は干潟ライフ楽しめましたか?カレンダーを見ては大潮の日を確認してそわそわしますよね。もちろん今ご覧のみなさんは月齢が書かれているカレンダーを使っていることと思います。干潟や磯を最大限楽しむには潮の満ち引きが大きい大潮の日が適しています。だいたい満月と新月の日が大潮です。もっと説明したい衝動を抑えてこの話はここまでにしておきます。

この夏、神奈川県内の干潟を満喫(趣味)した私は、西の干潟が恋しくなってしまいました。なので行ってきました、愛媛県に。寝台特急で優雅な干潟遠征をしたかったのですが、満席で叶わず夜行バスで行く羽目に。到着時すでに足腰はピンチでしたが、広大な干潟を目にした瞬間、身体に力がみなぎってきました。ここは愛媛県西条市にある加茂川の河口干潟です。かつてはよく通って調査をしていました。

370ha(東京ドーム78個分!)の広大な干潟370ha(東京ドーム78個分!)の広大な干潟背後には雄大な四国山地背後には雄大な四国山地

干潟から陸にかけてヨシ原~土手~陸上植物となだらかに続く最高の環境。

瀬戸内海に広がるこの干潟は、黒潮の影響を受けて多様な生物が生息しています。今回の目的は2種類のカニを見つけること。どちらも学生の頃、研究対象だったカニです。
はやる気持ちを落ち着かせて胴長に履き替え、いざ!
ターゲット1はハマガニです。夜行性のため日中に出会うにはけっこう探し回らないといけません。

見つけました。開始5分。ありがとうございます。

大きいです。挟まれるとそりゃもう痛いです。その後1時間探索して出会えたのは2個体でした。ハマガニは東日本では数を減らしてしまい、絶滅が危惧されています。神奈川県ではまだいくつかの干潟で生息が確認されています。

続いてターゲット2のアリアケモドキを探します。こちらも絶滅危惧種で各県のレッドデータブックに掲載されています。悲しいことに、私は見つけることができませんでした。学生の頃は新たな生息地をどしどし見つけてアリアケモドキハンターとして名を馳せていたのに…。同行してくれたガタトモ(干潟友たち)が見つけました。くっ悔しいです!

手のひらサイズのかわいらしいカニ。腹部の赤が特徴的できれいです。

今回は衝動に駆られて行った干潟遠征(趣味)をご紹介しました。2種の推しのカニは神奈川県でも生息が確認されています。次回は満を持して、県内での干潟模様をお見せしたいところですが、残念ながら秋~冬はオフシーズン、カニたちは巣穴で休眠に入ります。また春になったら趣味の潟活(干潟活動)を再開しますので、みなさんもそれまで我慢してください!ではまた!

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