• 館内マップ
  • 営業時間・料金・交通
  • 展示
  • ショー&ふれあいプログラム
  • 体験学習プログラム
  • お得!年間パスポート
  • 割引のご案内
  • イベント
  • タイムスケジュール
  • お土産・お食事
  • 団体でのご利用
ホーム > 航海・採集日誌

航海・採集日誌

2016.11.16 トリーター:杉村

2016/11/16 西部北太平洋調査航海(7)
航海日誌7日目

波に打ち付けられる「よこすか
波に打ち付けられる「よこすか
期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


晴海埠頭を出港してから早くも 1週間が経ちました。
「よこすか」は変わらず荒天回避中です。
昨夜から海上のうねりがひどく、船の揺れも左右に大きくなってきました。
居室のベッドで横になっているとゴロゴロ転がりそうで、なかなか寝付けないほどです。
不思議と酔いはなく、大きく揺れる船内で平衡を保つのに四苦八苦。
とても疲れます。


波に打ち付けられる「よこすか」

ブリッジに上がってみると「よこすか」の眼前には、大きくうねった太平洋が広がっていました。
天候は昨日と打って変わって雨空です。
キャプテンからは小型の低気圧の真ん中辺りにいて、波の高さは約 4m、風速 25mを越えているそうです。
(これ以上南下してしまうと、目的海域に着けなくなってしまうということ・・・ ヒェ~)
天気予報で波の高さが 4~5mと表示をみたりしますが、実際に体験してみるとかなり高いものですね。
時折、船首が沈んだかと思うと波に乗って今度は上に大きく跳ね上がります。
水平線が見えなくなるほどです。
次の瞬間!船首が下がると同時に船底が波に打ち付けられ、ドーッンとものすごい衝撃が船内に響きます。
船の底に穴でも空くんじゃないかと思うほどです。
あまりの衝撃と揺れで、備え付けのコップが落ちて割れてしまいました。

水槽をセットしてある冷蔵コンテナの中が心配になり、覗いてみると・・・ 特に問題はありませんでした。
セットされた水槽も海水もそのままです。「良かった・・・ (^_^)」
どうやら、冷蔵コンテナのある上甲板の格納庫内が一番揺れの少ない場所のようです。
私の居室は 1つ上の階にありますが、階が 1つ上がるだけで揺れ方がこんなにも違うんですね。


「よこすか」の船内図

こんなに海が荒れたときでも、コンテナ内のワムシをお世話はちゃんとやってますよ。
ワムシのお世話の後は、格納庫と同じ階にあって比較的揺れの少ない(と言っても机からマウスが落ちくらいは揺れてますけど・・・)第 1ラボでこれまでに溜まった実験データをまとめることもやっています。
研究者のみなさんの中には、空き時間を使って論文を執筆している方もいるようです。

予報では 72時間後くらいには調査海域の低気圧が一旦は抜けそうです。
低気圧のおかげで大幅に予定を変更していますが、予報の通り何とか先に進めることを今日も祈るばかりです。

では、また明日。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.15 トリーター:杉村

2016/11/15 西部北太平洋調査航海(6)
航海日誌6日目

期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


本日の天候は良好、雲の間からはきれいな青空が見えています。
風は意外と強く白波が立ち、うねりは相変わらず大きいですね。
船内 WEBの気象衛星画像を見ると調査海域には大きな雲が・・・
これからさらに荒れるようです。
今は、荒天を避けて昨日とそれほど変わらない海域に避難中です。


気象衛星画像

荒天回避中の船内では何をしているかというと、もちろんテレビを見て・・・ いません。
海の上ではテレビも映りませんし、携帯ももちろん繋がりません。
(今夜は陸ではサッカーのワールドカップの最終予選があったような・・・ うっ!見れない・・・(>_<))
ちゃんと仕事してますよ。
今日はその一つを紹介します。

今回の航海には、翼足類やクラゲ、その他浮遊生物の飼育実験餌料用に水族館から「シオミズツボワムシ(以下ワムシ)」と「アルテミアの卵」を持参して、ラボの一角で培養しています。
小型の水槽に水を張ってヒーターで水温を25℃に暖め、そこへ3Lのポリ容器にワムシと飼育水を入れて容器ごと沈めることで温度を取ります(ウォーターバス方式)。
ガラス管でエアーも忘れずに供給します。


シオミズツボワムシの飼育セット

そして一緒に持ち込んだクロレラを、毎日ワムシの状態を確認して随時与えています。
今日は飼育水が汚れてきたので換水しました。


只今ワムシの給餌中!

換水時に濾しとったワムシの一部を研究者の方の顕微鏡をお借りして、状態をよく観察してみました。
シャーレ内を元気に泳ぎまわり、体の中が緑に色づいてクロレラを食べているのがよく確認できました。
船内でも順調に増えていますね。


シオミズツボワムシ
(研究者の木元さんがとっても綺麗に撮ってくれました!)

「よし、よし。」準備万端ですね。
あとは・・・ ワムシを与える生物を採集するだけです・・・ (T_T)。
こうやって実験の準備を航行中にしておくことは我々のとても重要な仕事の1つです。
乗船している研究者のみなさんも同じです。

多少の荒天でも早く北上したいですが、荒れた海はとても危険ですからなかなかそうはいきませんね。
天候が回復することを祈るだけです。

そうそう!
この航海日誌もリアルタイムで、毎日船内で書いてますよ!!
書いた日誌を毎日えのすいにメールを使って送って、更新してもらっています。
これも私の乗船ミッションの1つです。

さて、明日はどんな1日になるのでしょうか。
動きのある1日を期待して・・・ では、また明日。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.14 トリーター:杉村

2016/11/14 西部北太平洋調査航海(5)
航海日誌5日目

期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


午前 4:00、枕元に置いた iPhoneのアラームが鳴った。
あ~眠っ!!
眠い頭とまだ動きの鈍い身体を動かして、揺れる船内の壁に肩を当てながら2階にある上甲板(6Kの格納庫)に向かいます。


本日の朝日

上甲板では既に切り離しの信号が送られ、観測器が海底から浮上を開始していました。
観測野帳には船からの距離がメモされていて、観測器までの距離は 3,600mと記されていました。
順調に浮上中とのこと。
数分おきに送信器より観測器に信号を送ると、昨日とは打って変わって力強く「ピー!ピー!ピー!・・・ 」と返事がかえってきました。
船との距離が縮まったからだそうですが、くっきりと通信音が受信できますが昨日のか細い音を聞いているので、とても元気よく耳に届きました。
聞くところでは3年半ほど前に海底に設置されたそうです。
そんな話を聞いていたので「ピー!」という電子音ですが、何となく「待っててね!今もどるよ!」と言っているようにも聞こえました。
実際に研究者の方も「暗い海底で一人、迎えを待ってたんですね。」「ちゃんと反応するんですね」と話していました。


電磁気計観測器と通信中

午前 7:30、受信機に表示される船との距離が 450m程になって、ほどなくするとブリッジより「発見!!」と連絡がありました。
(船との水平距離が 450mとして表示されたそうです:研究者より)。
船の 1時方向だと聞き探しに行きましたが・・・ 私には全く確認できません。
船員の皆さんは普段から海上でこういった観測器を探しているだけあって、さすがですね。
しばらくすると、斜めに傾いた観測器が波のうねりの合間に見え隠れしているのが見えました。
観測器は船員さんの手によってロープに繋がれ、船尾のしんかい 6500用のAフレームに吊されて船の上に回収されました。


回収される電磁気観測器

「お帰りなさい。」「待たせたね!」と言ったところでしょうか。

船上では私のミッションである、観測器の躯体に取り付けたサンプルプレートを無事回収しました。
サンプルの回収をしながら躯体をよく見てみると、細長い筒状の生物の棲管?のようなものがあちこちに付着していました。(現在調査中です)
また、躯体やビニルテープにヒドロ虫のポリプも付着していました。
水深 5,600mの深海にも生物がしっかりと生活しているんですね。
深海の調査には、毎回驚くことがいっぱいです。

長い午前中の作業を終えて「よこすか」は、目標地点に向かう(北へ)・・・ どころか、なんと南へ進路を!!
船内WEBの衛星写真画像を見ると、低気圧と思われる大きな雲が二つも!!
この低気圧を避けて南下しているとのこと。

さてこの先、この調査航海はどうなるのでしょう・・・
波乱の航海になりそうです!!
明日はもっと荒れるそう・・・ です。

今日はこれまで。


スパームーン「よこすか」より


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.13 トリーター:杉村

2016/11/13 西部北太平洋調査航海(4)
航海日誌4日目


期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


天候は曇り、風が冷たく寒いですね。
毎日、左右、前後に大きい揺れが絶え間なく続きます。
船尾で水平線を見ていると、船の揺れで目線の上の方にあった水平線が船尾の下に潜り込むように見えなくなる程です。
時折地震かと思うような下から突き上げるような揺れもしばしばあって、船上でありながらドキッとしてしまいます。
そんな揺れで私は・・・大丈夫。
船は強いようで元気です。

ほぼ予定通りに海底電磁気観測機の設置ポイントに到着しました。
表層水は 14.6℃、水深約 5,600m。
海水温は意外と暖かいですね。
到着すると明日の回収作業の前準備として観測機がちゃんと起動するのか音波を使って確認する作業に取りかかりました。


観測機からの信号を確認するために集まっています。

まずは、船上から観測機に向かって信号を送ります。
しばらくすると受信機からノイズに混じって「ピー、ピー、ピー・・」と信号がかえってきました。
ちょっとか細い感じがしましたが、無事反応してくれました。
みんな安堵のようす、担当研究者の先生もほっとしたことでしょう。
作動確認の後は設置水深のチェック。
送信機から信号。
すると観測機から「ピー」と返信。
受信機の水深メーターに 5,600m前後の水深値が表示されました。
予想水深と一致です、すごいですね。
船が観測機の近くにいないと信号は送受信出来ませんから、「よこすか」の操船技術の確かさにも改めて驚きました!!
※設置場所から半径 500mの円内ですと信号が取れるそうです。

予定の変更はあったものの、やるべき作業は今のところ順調!?のようです。
明日は、早朝 3時から回収作業が始まります。
私も観測機に装着しているプレートサンプルの回収作業が今回のミッションの1つにありますので、今日は早めに休んで明日に備えたいと思います。


プランクトンネットの準備(VMPSネット)

さて、いよいよ本格的な作業はスタートします。
揺れが激しいので、気をつけてやりたいと思います。

では、明日作業の無事終了がお伝えできるよう頑張ります。
本日はこれまで・・・。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.12 トリーター:杉村

2016/11/12 西部北太平洋調査航海(3)
航海日誌3日目

只今、実験準備中です
只今、実験準備中です
期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


本日航海3日目。
まだまだ、先は長いですね~。

本日も順調に航行中と言いたいところですが、昨日の日誌に「調査海域に不穏な空気が・・・」と綴ったとおり、いやな予想が当たったようです。
海域に到着する頃には天候が荒れ、調査不能になるとのキャプテンからの連絡です。もって半日だそうです。

キャプテン曰く
「時期が悪いよ~。この時期はみんな爆弾低気圧だよ。」

本研究課題では、未だ冬季データの収集が出来ていないそうですので、逆にこの時期の観測に意味があると聞いています。
とはいえ、自然には勝てませんね。
そこが海洋観測の難しさですね。
乗船している研究者のみなさんは、このチャンスにかけて観測データを集めに来ているわけですから・・・ なんとも辛いところです。
乗船している私も大型の翼足類やクラゲなどの飼育研究のチャンスでもあるわけですから。

・・・ということで、予定の変更が余儀なくされました。
ミーティングの結果、日程を逆転させて相乗り研究課題の「海底電磁気の観測機の回収」が先になり、航路の変更となりました。
観測機の回収後、本来の調査海域の海況のようすを見てという事になりました。
・・・最悪は考えたくありませんね。
海況の回復を祈りたいと思います。

昨日から本日にかけて東経150°を越えましたので、本日 0:00 をもって船上では時間調整が行われました。
みなさんの時間より1時間早まって活動していますよ。

船上では航行時間を使って「洋上セミナー」も行われ、海底の電磁気と津波の関係についての講話を聞くことも出来ました。
なかなか聞く事の出来ない分野でもありますので、大変勉強になりました。

実は・・・ 私もセミナーを担当することになりました。
今からちょっと緊張しております。
さてさて、予定日までに内容をまとめなくては・・・

まずは明日、無事に回収地点に到着することを祈って。
ではまた明日。


CTD:水質観測機



JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.11 トリーター:杉村

2016/11/11 西部北太平洋調査航海(2)
航海日誌2日目

期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


本日は午前から「操練」が行われました。
操練とは、船の緊急時の避難訓練だと思ってください。

これまで、「なつしま」や「新青丸」の航海でも操練は行ってきましたが、特に今回は非常に寒く、海水温も低い場所が調査海域であるということで念入りに行われました。
私たち研究者は、居室にあるヘルメット、救命用ベストそしてイマーションスーツ(防寒スーツ)をもって「よこすか」のファンネルデッキ(船の最上階に当たる広いデッキ)に集合した後、一等航海士よりさまざまな諸注意を受けました。
今回はそれだけではなく、イマーションスーツの着用訓練を初体験することが出来ました。


イマーションスーツ

このスーツを着ていれば、0℃の海水に飛び込んでも体温を奪われることなく、しかも浮いていられるという優れものだそうです。
いざ着用すると ・・・ 宇宙服?のよう。
訓練中ちょっと不謹慎ですが、ついはしゃいでしまいました。


押谷研究員が着用してます

周りを見渡すと、オレンジ色のもこもこスーツがずらり ・・・ デッキの上にはちょっと異様な光景が。
自分の命を守るスーツですのでこんなことを言ってはいけないのですが、なかなか見られる光景ではないので、思わずiPhoneのシャッターを切ってしまいました。


この海域にこのスーツが無い状態で飛び込めば、15分で気を失ってしまうそうです。
これから行く場所は私たち人間にとって、とても過酷な場所なんだと改めて実感しました。
訓練は重要ですね ・・・ 海でも ・・・ 陸でも。
実際に着ることにならないよう願いたいです。

海況は、今のところ良好。
船の揺れもそこそこ大きいですが特に辛くはありません。
・・・ですが、目的海域方面には、なにやら不穏な空気が漂っているよう。


「よこすか」からの夕焼け

さて明日は、どのような1日になるのでしょうか ・・・ 。
何かどんでん返しの予感が ・・・ 。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.11.10 トリーター:杉村

2016/11/10 西部北太平洋調査航海(1)
航海日誌1日目

「よこすか」ブリッジより
「よこすか」ブリッジより
期間:2016年11月10日~11月25日
場所:西部北太平洋
目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」


みなさん!こんにちは!!
本日、豊洲市場対岸の晴海埠頭より調査航海(YK16-16)に出発しました!
航海番号の「YK」といえば支援母船「よこすか」のイニシャルです。
支援母船「よこすか」といえば、「しんかい6500:通称6K」の母船として知られている調査船ですよね。
6Kは現在、JAMSTECの横須賀本部で機器の調整中ですので、今回はいつもの潜水艇を使った調査とは少し違った航海です。

近年、大気から海洋への二酸化炭素 CO2の吸収による海洋の酸性化の進行が危ぶまれていますが、今回は海洋の水質や棲息しているプランクトンなどを調査することで海洋の酸性化の進行状況やその影響を明らかにしていこうという調査航海に参加しています。
CTD(塩分や水温など計測する機器)やプランクトンネットなどを使った調査です。
今回の調査海域は、西部北太平洋ということで北方領土の沖合あたりだと思ってください。
調査海域までは3~4日ほどかかる予定で、全行程16日間の長丁場です。

これまで相模湾、小笠原、沖縄など比較的暖かい場所での調査に参加してきた私ですが、「北の海」は初めてです。
「北の海」の寒さがどのようなものか・・・、
し・か・も海が荒れているらしい。。。です。
※「低気圧の墓場」ともいわれているとか・・・

どのような調査になるのか、航海には大分慣れてきた私ですが正直不安です。
その反面、どのような海なのか?どのような生物たち(クラゲやプランクトン、魚類などなど。。。)に出会えるのか?とても楽しみなことも確かです。
何時になっても、「初めて」はドキドキですね。

この海域では、クリオネなどの翼足類という脚が翼のようになっている貝の仲間などが採集されるそうです。
クラゲにも出会えそうですね。

さあ、今日は粗方水槽などの設置も終わりましたのでこれからの長い航海に備えて、早めに休みを取りたいと思います。

今日から25日まで、ちょっと長いですがどうぞ航海日誌にお付き合いいただけましたら嬉しいです。

ではでは、初日はここまで。


6Kの格納庫に収まった冷蔵機能付きコンテナラボ



11月7日のコンテナの積み込みのようす(巨大なクレーンで積み込む)


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.05.09 トリーター:杉村

2016/05/09 相模湾初島沖調査航海(5)
5日目(最終日)

化学合成生態系水槽
化学合成生態系水槽
期間:2016年5月5日~2016年5月9日
場所:相模湾初島沖
目的:深海生物調査

今日は、JAMSTEC横須賀本部の岸壁に新青丸は着岸します。

早朝から下船の為に機材片付けやサンプルの処理を行いました。
本航海で入手した貴重なサンプルは、研究者のみなさんがそれぞれのテーマに沿って船上や陸のラボで様々な実験やデータの解析を行います。
当然私も水族館に持ち帰ったサンプルで長期飼育に関わる実験を行う予定です。

午前 10:00、横須賀本部に着岸すると、乗船者と新青丸の帰港を待っていた人たちによって次々と本航海の荷物が陸揚げされました。
この中には、水族館から迎えに来てくれた北嶋トリーター、鈴木トリーターもいて、彼らに手を借りてようやく私も下船支度が完了。
ついに下船となり、水族館へ向かいました。
終わってみるとなんだか寂しいです。

本航海は 5日間、潜航回数 3回と比較的短めの航海でしたが、予想に反して天候にも恵まれ、期間中全ての行程が予定通り行われました。
今回の相模湾の航海を振り返ってみると、これまでの日誌にも書いてきましたが、個人的にも非常に収穫も多い調査でした。
そして、実際に自分の目で見ることや発見することの大切さを感じた航海でもありました。
研究者のみなさん、HPDチームのみなさん、そして新青丸乗組員のみなさんありがとうございました。

これからは水族館でシロウリガイの長期飼育技術開発に関する飼育実験を行います。
彼らが大気圧下においてどのような条件で飼育下可能か、そしてどのような生態をしているのかを解明するためです。
この技術が確立されれば、今後の深海生物研究の前進に役立てると信じています。

今度はトリーター日誌とえのすいでお会いしましょう。
5日間の間この日誌にお付き合いいただきありがとうございました。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KS16-04「新青丸/ハイパードルフィン」による深海生物調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.05.08 トリーター:杉村

2016/05/08 相模湾初島沖調査航海(4)
4日目

HPDの着水風景
HPDの着水風景
期間:2016年5月5日~2016年5月9日
場所:深海生物調査
目的:相模湾初島沖

HPDの着水風景

海況も良く、予定通り最後の潜航が 8:10より始まりました。
今日の調査場所は、1日目とほぼ同じ場所の水深 850~900m地点です。

大きな岩の張り出す崖の所々から、不規則にねじれ曲がったサガミハオリムシが 5~15個体ずつ束になって見られます。
今日の海底には初日に見たカサゴの仲間は見られず、ソコダラが岩の隙間でゆったりと泳ぎ、小さなゲンゲの仲間が体を丸めて浮遊しています・・・何かの擬態なのでしょうか。
ヒドロクラゲは時折拍動しながら浮遊しています。

そうこうしているうちに岩の張り出しの陰から「ヤキソバ」が見えてきました。
数年前の相模湾の航海日誌でも紹介したと思いますが、「ヤキソバ」とは、アレイズハオリムシ属の1種の事で、本当にヤキソバのように縮れて岩の下から生えているハオリムシの仲間のことです。
今日見た中には、アフロヘアかと思うくらいにきれいな球形に近い群落もありました。
結構きれいで、思わずHPD備え付けの水中デジタルカメラで写真を撮ってしまいました。
アフロヘアを過ぎるとシロウリガイのコロニーへ。
ここでは、長い海底観測を行います。
HPDは着底したまま1時間ほど特に作業が出来ないので、コロニー内を観察しておりました。
するとエゾイバラガニがメインカメラに写り、徐々にHPDに近づいてきたので観察を開始。
すると、彼はおもむろにシロウリガイを持ち上げました。
おおっ!!そのまま食べるのか(大発見か?)と思いましたが、さすがに殻は固く重いのか、食べられないと思ったのか、落としてしまいました。
ちょっと残念・・・
さらに観察をしていると今度はシロウリガイの死殻を受け皿のように使って泥をすくうように口に運んで食べていました。
この泥の中には小さなゴカイの仲間がすんでいるので、それらを食べているのかもしれません。
器用にハサミを使っているのがよく分かりました。
普段の調査では、シロウリガイが中心ですのであまりエゾイバラガニをじっくりと観察することがなかったので、今日は良い観察が出来ました。
こういった海底での実観察が大きな発見や飼育のヒントになるんだと感じました。

航海最後の調査潜航でしたが、天候も荒れることなく、観察情報だけでなく実験用のサンプル採取も順調に行うことが出来、非常によい調査潜航でした。
参加研究者のみなさま、ありがとうございました。

さて、明日はいよいよ下船です。
毎回最終潜航日は、HPDが揚収されるとどことなく寂しさを感じます。
明日は朝早くから、下船のため生物サンプルの梱包作業が待っています。
今夜は早く休みたいところですが、、、まだ作業が。

では、また明日。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KS16-04「新青丸/ハイパードルフィン」による深海生物調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加
2016.05.07 トリーター:杉村

2016/05/07 相模湾初島沖調査航海(3)
3日目

潜航前の安全確認「ゼロ災で行こう!よし!」
潜航前の安全確認「ゼロ災で行こう!よし!」
期間:2016年5月5日~2016年5月9日
場所:相模湾初島沖
目的:深海生物調査

昨日から心配された天候もクリアになり、昨日より30分遅れで潜航が開始されました。

HPDの振り出しのようす

本日の調査地点は、ちょっと深めの水深 1,100m付近です。
この水深には「初島ステーション」があります。
初島ステーションは、テレビカメラや地震計、水圧計、流行流速計などを備えて海底のようすをリアルタイムで観測するため、平成5年にJAMSTECによって設置された海底観測ステーションです。
私はこれまで、何度か初島沖の調査に参加してきましたが初島ステーションを見るのは初めてです。
私が、えのすいの深海水槽で継続して行っている「飼育下におけるシロウリガイの行動観察」の参考にした資料もこの初島ステーションのリアルタイム映像から得られた論文なのです。

初島ステーションの周辺にはシロウリガイのコロニーの他に白いバクテリアマットが海底が初島ステーションの周囲には広がっていました。
海底はとてもふわっふわな泥で覆われていて、ハイパードルフィン(HPD)が観測のために着底すると巻き上がった泥が30分ちかくも晴れないほどでした。
海底表面には、バクテリアマットに混じって小さな巻き貝やヨコエビの仲間と思われる生物たちが見られました。
水深 1,000mの深海底でも、かれらは一生懸命生活しているんですね。
何度みても感動します。

水深 1,100m付近では昨日の 850m付近とは違い、岩場が少なく周囲には泥場が延々と広がっていました。
シロウリガイコロニーは小規模コロニーで点在して、コロニー間やその中をよく見ると泥の上をシロウリガイが這ったような跡が数多く見受けられました。
えのすいの深海水槽と同じような這い跡でした。
移動中?(シロウリガイの移動速度はめちゃくちゃ遅いので・・・)と思われるシロウリガイも見られました!!

研究者みんなで潜航映像に釘付け!(調査中です)

この目で見られるとは大きな収穫であり、それにも勝る感動を得ることが出来ました。
はやり実際に自然のようすを見てみないといけませんね。
机上の上だけでは、得られる情報の量が足りないことをこの目で見て改めて実感した潜航でした。

さあ、今回の調査潜航も残すところ明日のあと1日のみ。
残りの明日の調査も無事潜航出来ますように、そして新たな感動に出会えますように。

ではまた明日!!


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KS16-04「新青丸/ハイパードルフィン」による深海生物調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-


このエントリーをはてなブックマークに追加

2017/02/14 初島沖 キンメダイ乗船採集

2016/11/25 西部北太平洋調査航海(16)

2016/11/24 西部北太平洋調査航海(15)

2016/11/23 西部北太平洋調査航海(14)

2016/11/22 西部北太平洋調査航海(13)

2016/11/21 西部北太平洋調査航海(12)

2016/11/20 西部北太平洋調査航海(11)

2016/11/19 西部北太平洋調査航海(10)

2016/11/18 西部北太平洋調査航海(9)

2016/11/17 西部北太平洋調査航海(8)

2016/11/16 西部北太平洋調査航海(7)

2016/11/15 西部北太平洋調査航海(6)

2016/11/14 西部北太平洋調査航海(5)

2016/11/13 西部北太平洋調査航海(4)

2016/11/12 西部北太平洋調査航海(3)

2016/11/11 西部北太平洋調査航海(2)

2016/11/10 西部北太平洋調査航海(1)

2016/05/09 相模湾初島沖調査航海(5)

2016/05/08 相模湾初島沖調査航海(4)

2016/05/07 相模湾初島沖調査航海(3)

2016/05/06 相模湾初島沖調査航海(2)

2016/05/05 相模湾初島沖調査航海(1)

2016/02/26 湯河原 キンメダイ乗船採集

2015/11/10 湯河原 キントキダイ乗船採集

2015/10/09 湯河原ソコイトヨリ採集(3)

2015/10/09 湯河原ソコイトヨリ採集(2)

2015/10/09 湯河原ソコイトヨリ採集(1)

2015/08/07 中部沖縄トラフ調査航海(12)

2015/08/06 中部沖縄トラフ調査航海(11)

2015/08/05 中部沖縄トラフ調査航海(10)