みなさま、こんにちは。
引き続き青森です。きょうはあやしい天気です。
黒い雲がもくもくと流れています。
天気が崩れる前に、姉沼で貝の調査を済ませよう、なんて思っていたら、案の定、雷と豪雨です。
雨だけならば、カッパを着て続行も辞さないのですが、遮蔽物の無い沼で、長い柄のジョレンを振りかざすのは危険です。
急いで貝や水をサンプリングし、ダッシュで避難。
しばし近くの道の駅にて先生と研究談義です。
1時間ほどで雨があがったので、今度は姉沼に流入する川を、下流域から上流域まで案内してもらいました。
北里大学の調査によって、川の方の生物もある程度明らかになってきています。
たいへん不思議なことに、二枚貝はほとんどいないそうです。
先ほどの雨で増水した川は、ところどころに護岸や可動堰が設置され、お世辞にもよい環境とはいえませんが、まわりに見渡す限りの山林と、よく実った稲穂が古き良き日本の田園風景を醸し出しています。
畦を歩いていると、ピョンピョンと小さなカエルが脇へ跳ねていきます。
トノサマガエルです。関東地方には生息しないカエルなので、ちょっと新鮮です。今年上陸したばかりの個体でしょうか。
アマガエルやアカガエルも少ないながら見られました。
北里大学では、イケチョウガイのみならず、そのまわりに暮らす魚やカエルも調査します。
先生の指導の下、毎年入ってくる卒論生がテーマを分担して調べまくっています。
そうすることで何年か後には、姉沼を取り巻く自然の把握が進み、今後の環境保全や土地利用計画の際に配慮すべきことを指摘する際に、大いに役立つはずです。
私も微力ながら、そうした活動のお手伝いができたら、と思っています。
というわけで、青森編はこれにて終了です。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。