2008年11月27日

長崎(2)航海前の背広活動 / 伊藤

  • 期間:2008年11月23日〜2008年12月5日
  • 場所:長崎
  • 目的:深海生物 調査採集
  • 担当:植田 ・ 伊藤


長距離運転を終え、ホッとしたのもつかの間、翌日より大分マリーンパレス水族館「うみたまご」主宰で、第53回 水族館技術者研究会が開催されています。
私を含め、当館からは3名が参加し、研究発表をおこないました。

植田さんは江の島に生息するイガイ科二枚貝類について、後から飛行機で合流した今井さんは「川魚のジャンプ水槽」のアピールを、私は相模湾大水槽のゴンズイの掃除行動について、それぞれ発表させていただきました。
発表の前後には情報交換の場が設けられ、日本中から集結した水族館技術者の方々と有意義な情報交換もすることができました。

それにしても、他館のみなさまの発表もまさに研究、内容が濃くて大変勉強になるとともに、当館も頑張らねばと身が引き締まりました。
水族館技術者は飼育係としての仕事がメインであり、生物と付き合いながら熟練し、詳しくなっていきます。
みなさまの抱くイメージもそんな感じだと思います。
ただし、研究会で発表するということは生物に詳しいということとはちょっとニュアンスが違います。
すでに分かっている情報を頭に入れた上で、さらに独自の研究を思いついておこない、これまで分かっていなかった新事実を世の中に紹介するということだと思っています。
とても責任のあることで、気を引き締めて頑張らなくてはなりませんが、もしかすると、自分が発表した内容が将来の図鑑なり教科書に載るかもしれない!環境保護に役立つかもしれない!と思うと、ロマンがあるとも感じます。

そんなわけで研究会は無事に締め括られ、ここで今井さんとはお別れ、私たちは長崎へ移動です。
距離は 250kmほど。3日前に比べれば全然かわいい距離ですね。

研究会で発表する3トリーター研究会で発表する3トリーター

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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