2008年12月21日

相模湾(1)初めての深海調査 / 豊田

  • 期間:2008年12月21日~2008年12月24日
  • 場所:相模湾
  • 目的:深海生物調査
  • 担当:伊藤 ・ 豊田


みなさんこんにちは。豊田です。
私は今、静岡県初島沖の洋上にいます。
今回、私は、初めてJAMSTECの船「なつしま」に乗船させていただき、深海調査に参加しています。
淡水好きの伊藤さんも一緒です。

調査の舞台は、私たちにとって非常に身近な相模湾です。しかし、毎日見、当たり前のようにそこにある海の底深くは謎ばかり。
そして、恥ずかしながら、まともに船に乗るのは初めてといっていいほどの私。
初めてだらけのこの航海で何が起こるのか、伊藤さんとともに赤裸々に綴っていこうと思っていますので、よろしくお願いします。

さて、きょうは午前午後2回、ハイパードルフィン(無人探査機)の潜航がありました。
午前中は水深約 900mのシロウリガイやヒバリガイのコロニーへ行き、午後は海底に沈んでいる鯨骨に集まる生き物達を見に行きました。
午前中、私はハイパードルフィンを操縦する部屋で、ハイパーが映す深海のようすに見入っておりました。
何もない所に突如現れるコロニー。
薄暗い所に突然現れるまっ白いシロウリガイや、べっ甲色のヒバリガイはとても綺麗で、ついうっとりしてしまいます。
伊藤さんは、ハイパーに付いているカメラで写真を撮る係でしたので、惚けている私の横で、一生懸命シャッターを切っていました。

さて、その操縦室での出来事です。
操縦室には操縦士の方が4人います。
運航長さんと、ハイパーのスラスター(スクリューみたいなもの)と2本の腕を操縦する方が2人、カメラを移動させたりフォーカスする方が1人です。
この2本の腕を動かす方たちが凄いんです!!
車のギアみたいなものやボタンを駆使して、腕をいろんな角度や長さにし、研究者の方が目的とするサンプルを採集していきます。
その司令塔が運航長さんです。
数mもある機械で数cmの生き物を採集するようすは、まさしく職人技で、とても鮮やかでした。

ということで、これからきょう採集されてきた生き物たちのようすを見て参ります。
元気だと嬉しいのですが~。

[きょうの写真]
上/なつしまと迎えのボート(通船で乗船します)
下/目標物を指す運航長さんの指示棒

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT08-25 「なつしま/ハイパードルフィン」による相模湾 深海生物調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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