2009年08月03日

沖縄トラフ・伊平屋北熱水活動域及び鳩間海丘(8)8月3日 波にゆられて北上中

  • 期間:2009年7月27日~2009年8月8日
  • 場所:沖縄トラフ・伊平屋北熱水活動域及び鳩間海丘
  • 目的:深海生物調査
  • 担当:伊藤


まるでソーダアイスのようだった海の色がだんだんと青黒くなってきました。
船は紀伊半島の沖を北上中です。

無人探査機「ハイパードルフィン」には今回も大変お世話になりました。正面のカメラがちょうど目のようで、なかなか愛着の湧くメカです。
今は「アイマスク」と「布団」をかけてお休みしています。
お疲れさまでした。

今の私の仕事は、ひたすら船上で生物の世話(水換え&掃除)です。そんな作業の中、ゴエモンコシオリエビの中に見つけました。
よく似ているけれど、しっかりと「目」がありますし、体のしわしわが多い気がしますね。
体のふさふさした毛はほとんどありません。
「シンカイコシオリエビ」の仲間でしょうか。
数は少ないですが、ゴエモンコシオリエビと同じ所に一緒に暮らしていたようです。

ところで、コシオリエビというのはエビではなく、ヤドカリの仲間です。4番目の歩く肢が小さく細く変形しています。
ヤドカリでは貝殻を背負うために使われるのですが、コシオリエビではこの肢を使って体の手入れをしています。
また、目や触覚の配置を見ると、「ヤドカリ面」をしています。

さて、船の揺れが大きくて、これ以上パソコンに向かうとまずそうなのできょうはこれで失礼します。

[きょうの写真]
上/お休み中の「ハイパードルフィン」
下/隠れキャラ?シンカイコシオリエビの仲間

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT09-11「なつしま/ハイパードルフィン」による沖縄トラフ・伊平屋北熱水活動域及び鳩間海丘における深海調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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