2009年10月18日

京丹後 三津沖(8)

  • 期間:2009年10月13日~10月17日
  • 場所:京都府京丹後市 三津沖定置網周辺
  • 目的:エチゼンクラゲ採集
  • 担当:足立・崎山


10月17日朝5時。京都の海から9時間かかって、トラックえのすい号は、無事帰環しました。待機していてくれた当直者と3人で、エチゼンクラゲを水槽まで運び、リリース!
今回は初めて、クラゲファンタジーホールで一番大きな、20t水槽への展示です。表から見てみると、クラゲたちは早速大きな傘を開閉させて水槽の中を力強く遊泳していました。
展示のようすを見届けた後は、私は受精卵の確認、崎山さんは道具の片付けと、役割分担して、作業をこなしました。きっと傍から見たら、ぼろ雑巾が2枚、よれよれと動いているように感じられたでしょう。

~今回の新しい成果~
①雌雄の判別ができるようになったこと
②現場での蓄養方法の進歩
③現場での受精卵獲得
④人工授精の成功
⑤水中映像資料の獲得


2005年から取り組みを始めたエチゼンクラゲの採集・展示・飼育ですが、今回で通算9回目ぐらいになるかと思います。まだまだ工夫しなければならないことはたくさんありますが、今回得られた成果はエチゼンクラゲに限らず、他種についても応用できることと考えます。今回初めて、クラゲファンタジーホールで最も大きな水槽に展示しました。海の中で悠然と泳いでいるようすをご想像いただけるかと思います。
                                     
最後に、お忙しい中私たちの作業にご協力いただきました、三津の漁師のみなさん、ほんとうにありがとうございました。

バックヤードから見たエチゼンクラゲバックヤードから見たエチゼンクラゲ


※エチゼンクラゲの展示は終了いたしました。

クラゲファンタジーホール

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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