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さて本日、午前中は発表と3つのワークグループに分かれての勉強会、そして午後からはニューイングランド水族館の見学です。
今日の発表で興味をひいたのはサンディアゴの動物園の発表で、象の出産の話です。
今までの認識として、象の出産直後、母親象が興奮して生まれたばかりのまだ立てないあまり動けない状態の赤ちゃん象を、気を荒立てて蹴ってしまうことが観察されているそうです。
そのため出産直前は足枷をして、出産後すぐに赤ちゃん象を親から離してしまう方法がとられていたそうです。
しかし今回の発表は、その考えを否定して、そのまま通常の土や砂の放飼場など広く他の仲間の象がいるところで出産させる方法をとり、多くの成功例を挙げたという実証の出産ビデオを何例もあげて説明される内容でした。
そしてこの母親が子を足で蹴ったり押したりする行動は、野生の状態では他の肉食獣からの危険を避けるため、本能的に行っていることであると話していました。
こういったことは、飼育下ではよくあることと認識しています。
もちろん中にはその状態で子供が死亡してしまった例もあるのでしょう。
それが別の要因であったかもしれませんが、誤った認識は、野生生物の本能を無視してしまうことが多く、通常、生物と接触している中でも多くおこってしまっていると思います。
本来であれば野生行動を観察し、それをもとに飼育下の条件を整えてあげなければなりませんが、多くの生物は、今だにその生態のほとんどが未解明のままなのです。
今後の水族館動物園が生き物を飼育していくにあたり、野生の生態を合わせて観察、調査、記録していくことは重要です。
さて午後から見学に行ったニューイングランド水族館の感想ですが、まずペンギンの飼育に力を入れている水族館として事前から情報をいただいていたので、期待が高かったのは事実です。
回廊状に建てられた建物の1階部の中心がペンギンエリアです。
中央の大水槽を軸にドーナッツ状のプールで、ところどころに擬岩があり、ケープペンギン、イワトビペンギン、コガタペンギンが飼育されています。
やや遅い時間についたので、最後の給餌時間を見ることができました。
プールはつながっているのですが、給餌場所は各種類ごとで擬岩を決めてあり、そこでそれぞれ与えていました。
イワトビペンギンとコガタペンギンはそれぞれ1人づつ、そしてケープペンギンは2か所に分かれて、それぞれに記録する人と与える人の2名体制で、計6名であたっていました。
羽数が多くても、すべてハンドフィーディング(手から直接1羽1羽へ餌を与える)を実施していました。
そして給餌者とは別の係員が解説のアナウンスをし、かなり手厚い体制で取り組んでいました。
初日のミスティック水族館もそうですが、学生やボランティアの方も一緒に手厚い体制を整えているのは、アメリカの水族館、動物園の運営体制の多くに言えることのようです。
IMATAに代表されるように、トレーナーの育成が手厚いというのもレベルの高い理由なのでしょう。
今日は閉館したニューイングランド水族館を貸し切っての会が行われるのですが、ペンギンたちは我々の行動とは裏腹に、別に気にする様子もなく落ち着いて寝に入っていました。
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