2012年02月25日

相模湾・初島沖(6)かいれい航海日誌

  • 期間:2012年2月20日~2012年2月25日
  • 場所:相模湾・初島沖
  • 目的:深海生物調査
  • 担当:北嶋


最終日です。
本当に海況に恵まれた航海でした。
「相模湾は揺れないよ」と聞いていたのにもかかわらず、過去二回経験した乗船では潜航が危ぶまれるほど揺れていて、こんなものなのかな、とおもっていたのですが、これが他の方から聞いていた相模湾であるのだとやっと実感しました。
一度も酔わず、マクロ写真も思う存分撮れました。

乗船前は初めてだらけのひとり乗船で、不安がいっぱいだったのですが、同乗した研究者や学生さん、かいれいクルーのみなさん、かいこう運航チームのみなさんのおかげでとても実りある航海になりました。
大変お世話になりました!

9時過ぎ、下船地である静岡県の清水港へ入港しました。
手伝ってもらいながら朝から片付けや生き物を輸送するための袋詰め作業をしました。
今回は、シロウリガイなどはVIP待遇で輸送するために、全て 1袋に 1個体ずつにしました。
また、ハオリムシ専用の長細いケースを出かける前に手作りで準備してきたのですが、ちょうどよく活用できました。
そうこうしていると、杉村トリーターがえのすい号で迎えに来てくれました。
すべてを積み込み、トラックで揺られながら東名高速をひた走り、15時に水族館に到着。
生きものを入れる水槽の確認をしながら、数を数えたり、サイズを測ったり、シロウリガイにマーキングしたりして水槽へそっと入れました。
「これぞえのすいの深海生物飼育だ!」
と胸を張れるよう、飼育に取り組みますので、ぜひ見に来て下さい。

今回の航海日誌はこれでおしまいですが、今後の取り組みや成果、生き物についてなどは深海コーナーやトリーター日誌でも紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

では、水族館で深海生物たちとおまちしています。

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)KR12-05JAMSTEC「かいれい/かいこう7000Ⅱ」による相模湾初島調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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