みなさまこんにちは。夏休みいかがお過ごしだったでしょうか。
私はといえば、担当の8月のテーマ水槽が閉幕するやいなや、青森へ飛んでいます。
恒例となりました北里大学獣医学部との共同研究です。今回もそのようすをお届けします。
調査現場である姉沼は青森県東部、シジミやシラウオで有名な小川原湖の上流に位置する小さな沼です。
今回は終始、フィールド調査の予定です。
日があるうちは、昼食以外、ずーっと沼の上で立ちんぼ作業となります。とはいえ、浮力があるためか、アドレナリンが出ているためか、思ったより疲れにくいです。
まず、園芸ポールを4本、正方形になるように水底に突き刺し、その内側を調査区とします。水温や溶存酸素濃度を専用機器で測ってから、区内の泥を掘りまくり、中にいる貝をピックアップしていきます。
網やジョレンを水底に突き立てるたびに、ゴロゴロと巨大な二枚貝が姿を現します。
何度経験しても衝撃的!
夏の業務で疲れた頭が、さらさらと洗われるのを感じます。
ここで、初めて日誌を読まれる方に、生息する貝を簡単に紹介しましょう。
イケチョウガイ
20cm越えは当たり前!の超巨大二枚貝。
貝殻は分厚く頑丈で、ゴリラっぽい?イメージ。
本来は琵琶湖だけにすむ種ですが、何十年も前に移植放流された貝の子孫がここで大繁栄しています。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。