2018年07月07日

江の島周辺海域・藻場モニタリング

  • 期間:2018年7月7日(土)
  • 場所:江の島周辺海域
  • 目的:U字ボルトの増設、藻場モニタリング、海底清掃
  • 担当:樋口


みなさん こんにちは!
7月7日に江ノ島・フィッシャーマンズ・プロジェクト(以下EFP)の藻場モニタリングとU字ボルトの増設に行ってまいりました。

江ノ島・フィッシャーマンズ・プロジェクトとは・・・
2009年に江ノ島の釣り船「でいとう丸」の船釣り教室から始まった活動で、現在では、地元のダイビングショップやカヌークラブ、三陸のボランティアダイバー、大学などが協力し、食育としての「養殖ワカメ体験」や環境保全としての「藻場の保全活動」「クリーンフェスティバル」などに活発に取り組んでいます。

“えのすい”で潜水班が発足して潜水海中調査を実施するにあたり、事前に漁協にご挨拶に伺ったところ、EFPを紹介していただき、“えのすい”もこの活動に参加させていただくことになりました。

前回の潜水調査日誌でも書きましたが、私は海ではほとんど潜ったことがなく、潜水スキルについては初心者です。
相模湾大水槽には入社してから毎日のように潜っていますが・・・。
「海での作業どんな感じなんだろう~」と少し不安でした。

当日、前日まで海が荒れ、波もありましたが晴天に恵まれました(雨女の汚名返上ですね!)。
まず、EFPのみなさまにご挨拶してから作業のミーティングをおこない、いよいよ船へ・・ !

自分の潜水機材とともに船に乗り込みます・・ が、
あれ?
お、思ったより波があります・・ !

波とうねりでジェットコースターの下るときのフワッと感(伝わりますか・・ !)が何度も押し寄せ、ジェットコースターが大の苦手の私は生きた心地がしませんでした・・ 。
作業の海域に着いて、船が止まると先程よりもさらにうねりを感じます。
なんだか気持ち悪くもなってきました。

周りはベテランダイバーばかり!
みなさんテキパキと潜水準備をする中、気持ち悪くて準備に手間取ってしまいました。
でもみなさんに手助けしていただき、いざ海へ!
海に入ってしまえばもう気持ち悪くありません。

私はベテランの三陸ボランティアダイバーズ(以下三ボラ)の方々のチームに入れていただきました。
別チームは海底清掃もおこない、海底のゴミを引き揚げています。

まずは藻場のモニタリングに使用しているU字ボルトの増設です。
元からあるU字ボルトポイントの間に増設していきます。
メジャーを目安に水中ボンドで、U字ボルトをくっつけていきます。
大体の位置や水深をメモしていきます。
・・ とサラッと書きましたが、実際は三ボラの方々を見失わないようにするので精一杯!
この日は濁りがあり、数m離れただけで見失ってしまいます。
ほとんど金魚のフン状態です・・ !
こ、これはいかん!


頼もしい三ボラダイバーの後ろ姿


メジャーで測ったポイントのU字ボルトに目印をつける

作業を終えて、少し休憩してから2本目の作業となりましたが、休憩の間は船を波の比較的穏やかなところに移動してくださったので気持ち悪さも和らぎました。休憩が終わって元の作業海域に戻ると再びうねりで船が揺れます。このとき、作業の詳細を説明して下さったのですが手元を見るとリバースしてしまいそうだったので、遠くの木々を見ながら耳だけ傾けていました・・・。

2本目は藻場のモニタリングです。
海中のポイントで 1m×1mの四角い枠を指定の位置に置き、その枠の中の被度(植物がどれだけの割合を覆っているかを%で表します)を測定します。
初めての作業なのでちゃんと理解できているか不安ですが、分かりやすく図式化するとこんな感じです(図1)。

図1

この図だと被度は大型藻類30%、小型藻類30%、その他40%といったところでしょうか・・・ !

これでいいのだろうかという不安感に苛まれながらも、どんどん被度を測定していきます。
できれば海藻の種類も同定していきます。
ちゃんと海藻の本を読んでおくんだった・・・ 。

役に立ったのか立っていないのかよく分からないまま、な、なんとか作業を終えました。
帰りの船でもグロッキーな私でしたが、みなさん話しかけてくださったり、タカラガイをくださったりと色々気にかけてくださいました。

帰ってくると海底清掃チームが大量のゴミと大きな樹脂板を引き揚げていました!
こんな大きな物を海中から・・・ !


大量のゴルフボール!





大きな樹脂板

海中から引き揚げたゴミを仕分けたあとはお昼ご飯です!
こんなに素敵なお昼ご飯を作ってくださっていました!


動いたあとのごはんは最高でした!

ごはんの後はミーティングです。
海底清掃チームと藻場モニタリングチームで作業の結果を報告し合いました。
そしてそれを踏まえて今後の活動を決めていきます。
今回は初心者すぎてみなさんにご迷惑をかけてしまいましたが、親切にしていただき、なんとか作業をおこなうことができ?ました。

次回は9月の活動に参加予定です!
この日誌を読んで気になったな~ という方、ぜひ EFPのホームページ覗いてみてくださいね。


江ノ島・フィッシャーマンズ・プロジェクト

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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