2021年07月17日

かいれい 駿河湾清水沖生物調査広報航海(1)

  • 期間:2021年7月17日(土)~7月18日(日)
  • 場所:駿河湾清水沖
  • 目的:海洋人材の裾野拡大への取り組み
  • 担当:西川


きょうは朝からずっと晴れていて、肌がヒリヒリするくらい強い日差しが差していました。
しかし、船出にこれほどよい天気はないでしょう。私はきょうから2日間の短い航海に来ています。乗っているのは、JAMSTECの深海調査研究船「かいれい」です。とても大きな船で、全長は106mもあり、船内は初めての人だと迷ってしまうくらい広いです。


深海調査研究船「かいれい」

「かいれい」は、最大潜航深度7000mまで潜航調査することができる無人探査機「かいこう」の支援母船です。この無人探査機「かいこう」で潜航調査をすることと、そのようすを生中継しようというチャレンジングな航海です。生放送では、アイドルグループSTU48の原田清花さんがJAMSTECニコニコ深海研究部という番組の新人マネージャー役として乗船し、JAMSTECの船舶や観測機器等の運航・管理業務を担当している日本海洋事業株式会社の横田哲也さん、そしてえのすいトリーターが出演します。

きょうの午前は船の移動時間(回航)だったので、研究用に採取する「かいこう」の生物の飼育水槽を設置しました。今回の潜航調査では、生物を採取してそのようすを観察することも目的の1つで、もし深海生物を採取出来たら水族館で、長期飼育研究のようすを公開することも視野に入れています。深海の水温は3~4℃とかなりの低温ですが、水族館から持ってきた深海生物飼育用の水槽セットを使って深海と同じ水温に保ちます。トリーター2人で準備をしたらあっという間に設置できました。あとはあす、深海生物に出会えるのを祈るだけです。

午後にはあすの潜航調査時に魚を寄せ付けるための餌の準備もおこないました。今回の餌は「サバ」と「練り餌」です。紐を付けたりカゴに入れたりして数種類の餌を用意しました。名前もわからないような不思議な見た目の深海生物がこの餌に釣られて寄ってきてくれると嬉しいのですが、、、来るかどうかはあしたのお楽しみです。


サバ


練り餌

生放送はきょうの14時からスタートしています。えのすいトリーターは潜航調査時の生物解説役として主にあす出演する予定です。あすの9時から水深約1000mの潜航調査が始まります。どんな生き物と出会えるのか、とても楽しみです。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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