みなさんこんにちは!八巻です。
鹿児島調査も3日目となりました。
きょうは本来であれば先日まで調査していたハオリムシサイトの西にある、海底に熱水のが湧く水深 200m海域で調査を行う予定でした。
しかし残念ながら荒天となり、予備日となっているあしたに延期、きょうの調査は中止となりました。
そこで、きょうは先輩が経営するタツノオトシゴハウスというところへお邪魔することにしました。
タツノオトシゴハウスは、薩摩半島の先端、南九州市頴娃町にある、タツノオトシゴに特化した観光養殖場です。加藤さんという私と同じ大学出身の先輩が代表をつとめています。
施設内でタツノオトシゴの生体を見ることができたり、タツノオトシゴグッズを売っていたり、地元と協力してタツノオトシゴハウス周辺の地域振興にも力を入れています。
私が訪れるのは 10年ぶりに近いくらいかもしれません。
海沿に面したレストランを改造した建物で、とても景色が良いのです。
あいにくの雨ではありましたが、晴れていたらパノラマビューな景色はよりすばらしいこと間違いありません!
建物の中には水槽がたくさんあり、タツノオトシゴの仲間が複数種飼育・展示されています。
タツノオトシゴ類はちょっと変わった繁殖生態をもつ魚です。
オスとメスがハート型になって後尾して、メスがオスのお腹の袋に卵を産みつけます。
その袋の中で卵から子タツノオトシゴが孵り、オスのお腹から産まれます。
その姿から、オスが子育てをする魚としても知られているのです。
水槽のほかにもタツノオトシゴグッズが充実していて、世界中のタツノオトシゴグッズが集まっているのではないかと思えるほどです 笑
中には繁殖のようすにあやかった縁結びのグッズなども売れらていて、とても楽しく見ることができました。
さらには加藤さんのお友だちの芸術家の方が制作されたというタツノオトシゴの作品も飾ってありました。とてもきれいです。
そしてみなさんご存知の通り、来年は辰年です!
加藤さん曰く、12年に一度のタツノオトシゴ大フィーバーの年!!
確かに日本全国さまざまな水族館でタツノオトシゴ展示が行われる年でもあります。
なんと加藤さんは5年前からわくわくしていたそうです!!
さすがはタツノオトシゴにだれよりも注目している方のおっしゃる言葉には説得力があります。
もちろんタツノオトシゴハウスで年越しイベントを行う予定だとか!
私も辰年の年明けが楽しみになってきました!
タツノオトシゴハウスの1階にはなんとタツノオトシゴが祀られた小さな祠があります。
なんと細部の彫刻までタツノオトシゴ、このこだわりの深さには本当に驚くばかりです。
タツノオトシゴという魚について、0から 10まで知ることのできるタツノオトシゴハウス、展示はもちろん販売や活動全てが私たち飼育員にとっても参考になるところばかりでした!
タツノオトシゴ神社にお参りをして、本日の視察終了。
どんなお祈りをしたかは内緒です 笑
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。