2024年06月14日

江の島潜水生物調査

  • 期間:2024年 6月 11日(火)
  • 場所:江の島鵜島周辺
  • 目的:潜水生物調査
  • 担当:園山、西川

江の島の潜水調査に、西川トリーターと行ってきました。
私が江の島の海に潜るのはこれが 3回目、そのうち、視界がクリアだったのは 1回だけ。。。先輩トリーターから聞いてはいましたが、江の島の海の透明度はなかなか低いことが多い印象です。

過去のフィールド調査を見ると、ちょうど一年前くらいに北嶋トリーターが全く同じ場所の潜水調査を報告していました。その報告では「これまで過去と変化が見られないという調査はない。ちゃんと調査として記録を残しておくことは大事」と書いています。この考えは非常に重要で、主観ではなく、客観的に現状を評価した記録を残すことに務めています。

ひとえに江の島の生物相とっても、実にさまざまな生き物がいます。
魚類、クラゲ、エビ、カニ、ウニ、ヒトデ、ウミシダ、海綿、コケムシ、ゴカイなどはもちろん、海藻も緑藻、紅藻、褐藻など見たものを上げれば、それこそきりがありません。そして、季節が違えば、それぞれが違った顔を見せてくれます。

現在調査しているものの一つにサンゴがあります。
江の島にサンゴ!? と思われるかも知れませんが、詳しくは以前私が書いたトリーター日誌相模湾の生物目録-II:Astrogorgia属の一種をご覧ください。

今見ているのは、このサンゴの仲間の成長と成熟です。江の島周辺では 5種程度が分布していると考えていますが、その内成長がある程度早そうな 3種を狙って調査を進めています。
このサンゴの仲間は種名もはっきりせず、生態などがほとんど分かっていません。そこで、なんという種かという調査を進めるのと同時に、定期的な調査でどのくらい成長しているのか、繁殖期はいつなのかを見ています。

どこかの機会にこの調査結果が報告ができるよう、頑張ります!

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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