2024年07月03日

「おがさわら丸」での鯨探し
~小笠原までの調査~

  • 期間:2024年7月初旬
  • 場所:太平洋(東京湾~小笠原周辺)
  • 目的:「相模湾・東京湾に来遊する鯨類種特定に関する研究」プラスα
  • 担当:花上


小笠原へ旅に出たので、船旅中に鯨類を捜索してみました!
今回は「調査」ではなく、「旅」の途中で探しただけですので、気楽に書いていきます。
長くなりそうなので、まずは東京 → 小笠原の調査結果から!

小笠原へは基本的に船でしか行くことができません。その船というのが「おがさわら丸」です。細かいことは書きませんが、とても大きい船です。
東京から小笠原までは 片道 24時間! だから船内には客室のほかに売店やレストランもあります。

東京(竹芝桟橋)を出発したのが 11時。ここから鯨探し開始!!・・・ とはいきません。船旅は 24時間続き、あくまで今回は「旅」でしたので・・・ 。

今回の鯨探しはある程度ポイントを絞って実施してみました。ずばり、「島の周辺」です!
東京から小笠原までの航路上には伊豆大島をはじめ、いくつかの島があります。その周辺では鯨類の出現記録が多い印象です(※大海原ではそもそも人がいないので、島周辺に比べると記録が少ないという可能性も高いですが・・・ )。
そもそも、あまり長い時間調査を実施する余裕もなかったので、今回は「島の周辺」だけにしました。

流れを説明すると、東京出発 → 伊豆諸島各島周辺 合計 3時間くらい調査 → 日暮れ(就寝) → 翌朝、小笠原諸島周辺 3時間くらい調査 → 小笠原父島到着といった感じです。
結果からお伝えすると・・・ 鯨類いました!!

マッコウクジラらしきブロー(潮吹き)マッコウクジラらしきブロー(潮吹き)

マッコウクジラらしき尾鰭!マッコウクジラらしき尾鰭!

オキゴンドウ!!オキゴンドウ!!

今回は望遠レンズが弱かったため、写真を撮るのが大変でした。
上の写真は 300mm望遠カメラで撮影したものをそのまま載せています!

拡大するとそれぞれこんな感じ・・・

マッコウクジラ?の尾鰭マッコウクジラ?の尾鰭

オキゴンドウの親子?オキゴンドウの親子?

とにかく遠いので大変でした。
船も進むの早いし・・・ 鯨も移動するの早いし・・・ 。
肉眼ではかすかに見える程度・・・
望遠鏡を使いながら鯨を探して・・・
カメラに持ち替えて撮影する・・・ 本当に難しいです。

他にも大きな水しぶきが上がることも・・・

謎の水しぶき・・・ 何かがジャンプしている?謎の水しぶき・・・ 何かがジャンプしている?

広大な海の上でどこに飛び出すか分からず、撮影に苦労しました。
5回くらい水しぶきが上がったのですが、何とか捉えました!!

ジャンプの正体!ジャンプの正体!

・・・何だか分かりません・・・。
拡大すると・・・

これもマッコウクジラ・・・?これもマッコウクジラ・・・?

もはやズームしても、どちらが背側か腹側かもわかりづらい・・・。
最終的に行き着いた答えは、
「手前黒くなっているところが腹側で、右体側から着水するジャンプ(ブリーチング)をしているマッコウクジラ?」
ということになりました。
真ん中に見えている鰭のようなものが、左胸鰭ではないか、ということです。

これはあくまで、僕の答えなので、正直正解か分かりません。まだまだ経験、知識ともに足りないと痛感させられます。
もし違ったら、また別の機会に訂正させてください・・・ 。

このように探り探りではありますが、時折調査を実施しています!
新江ノ島水族館が実施する相模湾・東京湾(ちょっと飛び出して太平洋!)での鯨類調査はまだ始まったばかりです!
果たして、次はどんな鯨類に出会えるのか!?

※しっかり種類が分かるような写真を撮れるように、そして正確に種類を特定できるように・・・ 修行していきます。

次は小笠原で出会った鯨類 + 帰路の調査結果を報告します!
次回をお楽しみに!!!

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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