2024年10月11日

マレーシア クラゲ調査(3)
3日目/渡部

  • 期間:2024年10月9日(水)~10月18日(金)
  • 場所:マレーシア
  • 目的:東南アジアのクラゲ調査
  • 担当:足立・渡部


みなさん、こんにちは!
きょうはマレーシアクラゲ調査3日目です。

霧がかかっていて、今にも雨が降りそうな天気...
海が荒れないか心配です。

さて、きょうはマングローブ林の近くへ行きました。ここはペナン島では唯一のマングローブ群生地だそうです。

マングローブは背の低い木なので、遠くから見ると草原のように見えます。

サンプリング地点は河口で、干潟が広がっていました。よく見ると小さな鳥やカニがいます。

マングローブの河口では、カワイトヒキクラゲやヒョウガライトヒキクラゲなどの根口クラゲが見られるそうですが、きょうは見つかりませんでした。

少しポイントを移動することにしました。
すると、突然の大雨! 温暖な東南アジアでも、雨が降ると寒いです。

こちらの2人は、シンガポールの S.E.A. Aquarium から参加している飼育員さんです。同じ格好で風雨に耐えています。
実は、私はこの時船酔いもしてしまったので、テンションがかなり下がっていました(泣)

すると突然、「Big jelly !!!」という声が聞こえてきました。
慌てて網を持ち、構えました。船を寄せてもらい、待っていると...

!!!ミノクラゲです!!!

しかも本当にとても大きい!!
50cm以上ありそうです。
網で引き上げようとしますが、クラゲが重たいので、傷ついてしまいそうです。
すると足立トリーター、袋を持って飛び込みました!!
すごい瞬発力です。

北里大の学生さんもフォローに入り、袋の中にクラゲを入れて引き上げました。

みんなで協力して、傷をつけずに採集することができました!

傘がもふもふしているのが特徴です。
ピンクがかっていて美しいクラゲです。こんなに大きな個体を近くで見れるなんて、夢のようです。
クラゲを採集している間に、天気も気分も回復しました。

この後もう1個体、ミノクラゲを採集することができました。
また、きのうと同様、インドネシアシーネットルやナンヨウタコクラゲも採集できたので、私たちは実験所へ戻りました。
船から降りて実験所へ戻る途中、袋に入れたミノクラゲを海から岸へ運ぶことにしました。
遠くから見ると、ちょっとシュールな光景です 笑


採集したミノクラゲは、実験所の水槽の中に入れました。ろ過装置は、目の前の砂浜の砂で作りました! 三宅教授のお手製です。
クラゲをいい状態でキープできるように最善を尽くしています。


プラヌラが獲得できることを祈って、3日目の調査も無事に終えました。

それではまたあした!


おまけ
ペナン島の生き物

ワシの仲間

トカゲの仲間

ツバメの仲間

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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