2006年08月04日
トリーター:戸田

取水設備


8月1日、水族館職員が給水管掃除で硫化水素による中毒により病院に搬送されるという事故が起こりました。
詳細は分かりませんが当館でも各部の点検を実施しています。

水族館では大量の海水を使用します。
以前は直接海から海水を取り入れる方法が一般的でしたが、水を綺麗にする、ろ過技術が発達したことから海水の使用量が減り、業者から海水を購入することや、真水に薬剤を混ぜて人工的な海水を作る方法などで、海から離れた場所に水族館を作ることも可能になっています。
直接海から海水を取り入れる方法も立地条件により違いがあります。
取り入れ口が岩場にある場所では、フジツボなど付着生物がパイプ内で繁殖し、時々取り除かないと水通りが悪くなります。砂地の場合は砂が入らない工夫が必要です。
当館の前は遠浅の砂地海岸ですので干潮の影響を受けない、海が荒れても砂が入らないよう砂の中に海水が浸透するパイプを埋めて対応しています。
この方法は水が濁っていてもきれいな海水をくみ上げることができますし、付着生物の影響も少ないため掃除も少なくて済みます。

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