2023年06月04日
トリーター:浦﨑

行ってきました!(北海道羅臼 編)

浦﨑です!

毎年このトリーター日誌でご紹介している野生の鯨類観察。
今年は御蔵島でもなく、小笠原諸島でもなく、北海道の羅臼町まで行ってきました。

羅臼町の前に広がる根室海峡は、流氷がやってくる世界最南端の場所です。
知床半島と国後島に挟まれ、流氷と知床連山から運ばれる豊富な栄養によって育まれるプランクトンや小魚を求めて、たくさんの鯨類や鳥類が集まります。
哺乳類は陸上で36種、海生で22種、鳥類は285種も確認されています。
中には絶滅危惧種のシマフクロウやオジロワシ、クマゲラも生息。オオワシの越冬地としても世界的に貴重な地域といわれています。
絶滅危惧種を含む多様な生物が育まれていることが評価され、2005年7月に知床半島は「世界自然遺産」に登録されています。

そんな自然豊かな海が目の前に広がる羅臼町に向かった今回の目的は「野生のシャチ」です。
5月から7月が観察できる時期のピークです。

港から船で沖へ移動しながらシャチを探します。
気付けばどの群れを見ようかと迷うほど、船の周りに集まってきていました。

船のかなり近くまで来てくれることも!


群れの中にはまだまだ子どものシャチも確認(一番手前)。
大人のシャチと比べると白い模様(アイパッチ)が薄いオレンジ色をしているのが分かります。
この色味は生後間もない子どものシャチにだけ見られます。


シャチは大きな背鰭を持っているのも特徴ですが、メスよりもオスの方が大きく、最大2m程の背鰭を持つ個体もいます。

今回出会ったオスのシャチも立派な背鰭を持っていました。
メスの背鰭と比べると全然大きさが違います。とってもかっこいいですよね・・・!!

「シャチは日本では水族館でしか見られない」と思っていたみなさん、日本国内でも野生のシャチが観察できる場所があります。

興味がある方はぜひ足を運んでみてください。
そしてさらにじっくり観察したくなったら、ぜひまた水族館に見に行ってみてください!


最後に空港から羅臼町に向かう道中に出会った生物もご紹介!

キツネ、ヒグマ、シカと次々と野生動物に出会うことができました。
海だけではなく、山や森も自然豊かな場所でした!

関連日誌
[御蔵島]
[小笠原諸島]

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