こんにちは!深海生物を担当しているえのすいトリーターの根本です。
ただいま、深海調査の支援母船「なつしま」という研究船に乗り込み、太平洋を航行中です。
船の甲板に出ると、太陽はまぶしく、風はさわやかに吹き、波も穏やかで最高に気持ちいいです。陸上のうだるような蒸し暑さなんてまったくありません。扇風機のみでこの夏の猛暑を乗り切ろうとしている自分にとって船上涼しさは天国です。
今回の航海の目的地は、東京から約 420km南にある海底火山です。目的となる現場は、明神海丘とベヨネーズ海丘、それと明神礁の 3地点で、この海底火山に生息する深海生物を調査採集してくることが自分の使命です。
研究船には自分を含め 12人の研究者が乗っていて、それぞれ違った目的を持っています。
この調査の主席研究員は産業技術総合研究所の地質を研究されている研究者の方です。よってメインの調査は“地質”です。
生物関連は私を含め 4名で、そのうち一人は学生さんです。深海調査には学生さんが参加していることが多く、今回は全部で 4名の学生さんが乗っています。今回は全員大学院生ですが、4年生が乗ってくることもあり、自分も大学 4年生の頃( 3年前)、今乗っている研究船「なつしま」に乗り、今回の調査地点でもある明神海丘に来て深海のフジツボの研究をしていました。
この調査では、すでに知られている熱水域の他に、今までに知られていない“新たな熱水噴出域”を探し出し、地質の調査をすることが目的となっています。
生物の研究者である私たちは「新たな熱水域には今まで見つかったことのない生物がいるのでは・・・?? 面白い生き物がいたらいいな~」と考えてニヤニヤしながら楽しみにしています。
さて、この調査で新たな熱水域は見つかるのでしょうか!? はたして面白い生物は発見されるのでしょうか!? 調査はあさって 26日から始まります。現在調査海域に向けて航行中です。
それではおたのしみに!
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT07-17「なつしま/ハイパードルフィン」による明神海丘、明神礁、べヨネーズ海丘における熱水鉱床探査潜航
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。