2009年01月21日

沼津 戸田(4)乗船 / 根本

  • 期間:2009年1月19日〜2009年1月21日
  • 場所:沼津市戸田
  • 目的:深海生物調査採集
  • 担当:根本 ・ 北嶋


2時過ぎに目覚ましで起きた。
3時半に港の製氷倉庫の前で漁師さんと待ち合わせ、そのまま乗船の予定。北嶋さんとは3時に旅館の入り口で待ち合わせして出発をする約束をしている。
ちょっと早めに起きたのは、この後巻き起こる揺れと寒さとの戦いへの準備をするためだ。
揺れに対しては酔い止めを飲むしかないけれど、寒さなら努力と工夫で何とかなるはず。

着込むのはもちろん、今回は全身にカイロを張り巡らせる作戦だ。
股引に4枚貼り付け、上半身はシャツの背中4枚、腹に2枚、そして足先、長靴にも仕込ませておく。
それを着込み、その上にズボンを2枚、上はフリースやらセーターやらジャンバーやら6枚ほど。
その上にカッパを着込んで、首にはマフラーとネックウォーマーを付け、最後に耳当て付きの帽子をかぶる。
これで寒さに集中力を奪われる事も無いはず!
後は残った時間でトイレに行って、船上で大事が起きないように祈りを捧げる。
 
時間になって旅館の玄関に行くと、着膨れした北嶋さんがもう待っていた。
二人で魚を入れるタルと網を持って、真っ暗な道を歩く。
到着して暫くすると、遠くから明かりをつけた漁船が近付いてきた。
岸壁の近くまで行き、着岸作業をしている漁師さんに挨拶をすると、

「お!?女か!?」
「はい、女です」
「大丈夫かおい?、船に便所はねーぞ!!」
「覚悟してきていますので大丈夫です!」
「そうか、じゃ、乗れい!」

荷物を持って漁船に飛び乗った。
荷物の位置を決める間もなく船は出発。

「だいぶと走るから、ここに入って休んでろや」

船尾の船室に入れてもらった。
4人も入れば一杯になってしまう空間。
その奥には機関室がありエンジンが物凄い唸りを上げて回っていて、部屋に入ると会話もままならない。
轟音の中漁師さんにどれくらい走るか聞いてみると、

「3時間ぐらいだな。着くまで寝てろ。」

話を聞くと今回の目的地は御前崎沖であるらしい。
そのあといくつか漁師さんと楽しく話をした後、漁師さんとうちらの4人は重なるように座りながら眠った。

つづく

着膨れた北嶋さん着膨れた北嶋さん

4人で座りながら寝た船室4人で座りながら寝た船室

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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