2009年08月28日

相模川水系(6)No.6 アオサギの池

  • 期間:2009年7月19日~
  • 場所:相模川水系
  • 目的:レッドデータブックに載る県内の生き物たち
  • 担当:根本


8月6日
希少種を求めさらに相模川上流へ行くと、やがて小倉橋が見えてくる。
神奈川 100選に選らばれたこの橋は 71年の歴史を持つ。
希少種ヤマセミの撮影ポイントだ。
そしてここで川沿いの道はなくってしまうのだ。
この先は「津久井湖」があり、その先に「相模湖」がある。
湖に近づいて見るとどちらもデカイ!
おりられそうな道も見つからない。川も太いし木々も深い。
『ここらは入るのは無理か、でもその上流は山梨県に突入してしまうし・・・』。
一応『県内』って決めていたけれど・・・ 、戻るのも嫌なので山梨突入!
場所は中央自動車道上野原ICの裏側の採石場の前の鶴川という支流。バーベキューやアユ釣りで楽しんでいる方が多い場所。
脇には川の草で仕切られたような水たまりがある。
見ると、魚がチラチラ泳ぐのが見える、きょうはここだ!
魚が潜んでいそうな草の根本に網を置いて、足で草の中から魚を追いだして網に追い込む。
網を上げると平たい魚が採れた。ゲンゴロウブナの幼魚だ。
モツゴも入る。シマドジョウやヨシノボリ類も多い。
中流から流域の魚種が多いけれど、色々な種類が入るのでなかなか楽しい。
一人ガサガサやっていると上の方から「なに採ってんの?」というおじさんの声が。
「ちっちゃな魚ですよ」と答えると
「○○大学のひとかえ?調査してんの?」
とおじさん。
「いやいや、ただの魚採りです」
「へーそうかい。好きなんだねぇ。○○大の人もここでやってんだよ」
「へ~そうなんですか・・・」
おじさんと別れて、網を入れつつ上流に向かって行くと右手に滝のある小さな池が現れた。
近づいていくとさっきのおじさんがいた。
「お散歩ですか?」
とおじさんに聞いてみると
「いやいや!ウナギだ」
「ウナギですか?」
「こんなふうにムシムシ熱い夜にはウナギが出てくんのさ」
「へーそうですか!」
「夕方しかけて朝見に行くのが最高に楽しいんだよ」
「そうですか!そうですか!」
「でもな、仕掛けを盗むやつがいるんだ。だからよ、あんまり高い仕掛けは置けねぇ」
「はぁ、そんな人もいるんですね」
「いるいる、根性が曲がったやつがいるんだ」
「それで餌は何を使っているんですか?」
「アユだ。」
おじさんのいた足元には紐が石に結わえられていて、その先はウナギが潜むと言った青い池の中へ伸びていた。
『ウナギも採ってみたいなぁ』と思いながら、ふとその奥を見ると、大きな鳥が岩の上に立っていた。
アオサギだ!キリっとじっと立っていた。綺麗な鳥だ。しばらく見ていると、ゆったりと羽ばたき夕方の空へ飛んで行ってしまった。それを見て私も帰ることに。
きょうはここまで。

つづく

アオサギの池アオサギの池

アオサギの池アオサギの池

テーマ水槽

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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