2010年07月02日

相模湾沿岸(1)海辺の昆虫採集スタート

  • 期間:2010年7月1日~8月31日に適宜
  • 場所:相模湾沿岸
  • 目的:海浜昆虫の観察と採集
  • 担当:伊藤


暑い夏がやってきました。今年の 8月は、1年3か月ぶりにテーマ水槽を担当させていただきます。
夏休み中ということで、選んだ題材は「昆虫採集」です。
でも水族館でただ人気の昆虫を展示しても芸がないってことで、江の島をはじめとした相模湾の海辺で暮らす昆虫をクローズアップすることにしました。
これから数回にわたりまして、昆虫収集のあれこれを紹介していきます。

ところで、海の昆虫とは何でしょうか?
第一に浮かぶフナムシは先日の日誌で紹介したように昆虫ではありません。
じゃあ他に、海に昆虫なんているのでしょうか?
砂浜を歩いても、潮溜まりを網ですくっても、昆虫が採れたという経験を持つ方は少ないでしょう。
海辺で昆虫に出会うにはちょっとしたコツがいります。

能書きが長くなりましたが、先日、海辺で「落とし穴トラップ」を仕掛けてきました。餌を入れたプラスチックの入れ物を砂浜すれすれに口が来るように埋めておくと、誘われてきた昆虫がポトッと落ちて逃げられなくなる、というものです。
仕掛けたのは江の島の西側、辻堂海岸。
餌に使ったのは子どもたちが大好きな「薄めて美味しい飲み物」とお父さんが大好きな「麦とホップな飲み物」です。
夕方に仕掛けて、あすの朝に見に行きます。
何が採れるかワクワクしますね!

入れ物に餌をトクトクいれて入れ物に餌をトクトクいれて

砂浜にセット完了砂浜にセット完了

テーマ水槽

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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