2012年03月07日

三陸岩手沖~北海道南西沖(2)かいれい航海日誌/小谷野

  • 期間:2012年3月6日~3月11日
  • 場所:三陸岩手沖~北海道南西沖
  • 目的:深海性クラゲ調査
  • 担当:小谷野・笠川


航海2日目、真夜中に館山沖を出発し、三陸沖に向かっています。
海はかなり荒れています。
夜中には、船の揺れで居室のドアが開いたり、閉まったりするバタン、バタンという音で何度か目が覚めました。

きょうはあすからの潜航に備え、クラゲ専用水槽のセッティングをおこないました。
クラゲは体がゼラチン質で柔らかく、遊泳力が弱いため、水槽をセッティングする際には特別な配慮が必要です。
ろ過装置にクラゲが吸われないようにしたり、水流を起して、クラゲが浮遊できるようにしたり、と細かいところまで気を使います。
私も笠川も、朝から船酔いしていたのですが、飼育作業をおこなっているとあら、不思議・・・。
なんと気分がすっきりしてきたのです。
慣れない船上でも、いつもの仕事をしていると、心が落ち着きます。
“えのすい”のクラゲたちと別れてまだ数日ですが、もう恋しくなってきました。

あすはいよいよ、三陸沖でかいこう7000Ⅱが潜航し、クラゲの調査がおこなわれます。
どんな深海のクラゲたちに出会えるのか、とても楽しみです。
万全の準備をしてあすに望みます。

クラゲ水槽準備中 (C)JAMSTECクラゲ水槽準備中 (C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)KR12-07JAMSTEC「かいれい/かいこう7000Ⅱ」による三陸岩手沖~北海道南西沖調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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