2014年04月13日

伊豆・小笠原弧 熱水域調査航海(6)4月13日 ベヨネーズ海丘

  • 期間:2014年4月11日~2014年4月20日
  • 場所:伊豆・小笠原弧の熱水域
  • 目的:伊豆・小笠原弧 生物群集調査
  • 担当:根本
シチヨウシンカイヒバリガイの飼育風シチヨウシンカイヒバリガイの飼育風


きのうは明神海丘、本日はベヨネーズ海丘です。この潜航は首席研究者の熊本大の嶋永先生の潜航になります。
私たち東大大気海洋研の井上先生のチームは「 2ラボ」から潜航のようすを見守ります。
ベヨネーズ海丘は明神海丘から 20km強、南西にある海山です。
水深が 800m前後と明神海丘と比べ浅めです。生息する生物もがらりと変わります。
ベヨネーズ海丘では生物が少ないのです。
明神海丘のような「シンカイヒバリガイ」のコロニーなどは見当たらず、「ユノハナガニ」がたまにチラリと画像に映るのみです。

昨夜は、採集した生物の選別作業や個体数の確認、水槽への収容を終え、採集した生物の写真撮影をおこなっていました。
例年よりは種数が少なかったのですが、撮影を終え気づくとAM3:00頃でした。
朝食後、生物の調子を見に行きます。状態はマズマズです。
きのうの支援母船「なつしま」への「ハイパードルフィン」の揚収時に単式キャニスターの中の水温を計測した際11℃まで上がっていたので、今朝の状態に不安を感じていましたが、どうやら大丈夫のようです。
4月とはいえ、小笠原の海の水温は 20℃を越えています。
「ハイパードルフィン」が深海から表層を抜け、「なつしま」に帰ってくる時が採集された深海生物にとっての最初の試練になります。
ただ熱水系の生物は日ごろから温度変化を経験している為か、比較的このくらいの温度でも大丈夫なものが多い印象があります。
一方、7連キャニスターの方は密閉されていることとキャニスターの容量が多いので、かなり冷たいまま上がってきています。
No.2キャニスターの中に高温に弱い「ミョウジンシンカイコシオリエビ」が混じっていましたが、どうやら大丈夫だったようです。


シチヨウシンカイヒバリガイ

船上での生物の飼育はとにかく水替えです。
朝夕の水替えの他、汚れに応じてどんどん変えます。
貯水槽に水を汲んで 4℃まで冷えたら水替え、そして水を汲み冷やし・・・ とこれを繰り返していきます。
水替えを済まし、「 2ラボ」へ向かい、潜航映像で調査のようすを観察しつつ、写真の整理やサンプルリストの作成などをしていきます。

調査終了後、採集した岩石やチムニーの上の生物のソーティングを手伝わせてもらいましたが、ほとんど生物がいません。
明神海丘なら、「イトエラゴカイの仲間」や「ウロコムシ」が出てくるのでしょうが、ベヨネーズのチムニーには必死に探さないと生物に出会えません。
明神海丘とベヨネーズ海丘の生物相はなぜこれほどまでに違うのでしょう。


本調査は、JAMSTECが東京都から特別採捕の許可を得て行っているものです

JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT14-06「なつしま/ハイパードルフィン」による複数の海山カルデラ周辺における底生生物群集調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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