2014年05月23日

豊潮丸~日本海(4)豊潮丸航海4日目/杉村

  • 期間:2014年5月20日~5月29日
  • 場所:日本海
  • 目的:ベントス・プランクトン調査・採集
  • 担当:杉村・笠川
エボシガイの仲間エボシガイの仲間


きょうは天候に恵まれ、朝から調査開始です。
水深 1000mからの生物相の調査です。
我々は調査の時間中、日本海の海面を眺めてクラゲなどを探します。
日本海に来るなんて、滅多にないことですからね。
海を眺めていると、船の近くを「流れ藻」が・・・
何かついているかな?と軽い気持ちですくい上げてみると・・・これまた意外にいろいろな生物が「流れ藻」に付いていました。
海藻には、エボシガイの仲間がとても多く付着していて、次いでナガレモヘラムシが海藻の間から次々とバケツの中へ落ちてきて、中には交尾前ガード中の雌を抱えている雄も数個体見られました。

ナガレモヘラムシ

他には、ミノウミウシの仲間が数個体とウミウシのものと思われる卵塊や、モエビの仲間と思われる緑色のエビや魚類の稚魚も現れました。
日本海のまっただ中に浮かぶ海藻にこんなにもたくさんの生物が付いて旅をしているんですね。
改めて感動です!!

流れ藻に次いで海面を見ていると、今度はクラゲのようでクラゲでない浮遊性の貝の仲間の「ゾウクラゲ」がゆらゆらと流れてきました。
しかも、時間をおいて 2個体も!!
本当に何も無い海面を漂っていることにもちょっと驚きです。

海の上を漂う彼らは何処に向かっているのでしょう?
波まかせ、風まかせ。

さて、我々はここでの調査を終え、次の調査地点へ向かいます。
次の場所ではどんな生き物たちに会えるでしょうか。
楽しみです。
では、また。


広島大学「豊潮丸」よる日本海ベントス・プランクトン調査・採集

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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