2018年11月15日

沖縄トラフ伊平屋北海丘深海調査航海(1)航海日誌 1日目

  • 期間:2018年11月15日~11月20日
  • 場所:沖縄中部トラフ
  • 目的:多系統群から探る普遍的な極限環境適応機構の解明 / 悪玉細菌群の制御を目的をした広宿主性ウイルスの探索
  • 担当:杉村


みなさん!こんにちは!!
航海日誌への登場は、今年4月の伊豆・小笠原航海の新青丸以来ですね。

今回は、本日15日より沖縄トラフの熱水噴出域及び南西諸島の深海生物調査の航海に参加しています。
沖縄トラフへの深海調査は、2015年の航海から数えて3年ぶりです。
“えのすい”では、沖縄トラフに棲息しているゴエモンコシオリエビ Shinkaia crosnieri の長期飼育の研究をおこなっていて、その3年前の航海で採集されたゴエモンコシオリエビが 1個体だけですが、まだ生きています。
実に1,000日を越える飼育日数を数えています。
これはおそらく世界の記録を更新中?!かと。

今回の航海にご一緒させてもらっている研究者のみなさんと、ゴエモンの胸毛に付着するバクテリアの研究や飼育方法の研究開発をおこない、この長期飼育に生かされています。
今回の調査で採集されたゴエモンコシオリエビを飼育して、さらに詳細な情報を収集したいと思っています。

それでは、あすからの調査に向けて・・・ と、いつもなら終わってしまうところですが、きょうは出航が午後だったこともあって、乗船前に沖縄国際通りの市場に足を運んでみたので、ちょっとだけお知らせしたいと思います。

沖縄に来られるみなさんには、結構おなじみの市場かもしれません。
乾物から果物、加工品からお肉まで何でもそろっています。
私は、仕事柄どうしても「魚」売り場に足が・・・
沖縄といえば”グルクン(タカサゴ)”ですね。
その他にブダイの仲間、ヒメジ、ハマダイなどのカラフルな魚が並んでいました。


ちょっと驚きは“アバサー(ハリセンボン)”が、肝と一緒に皮を剥かれて売られていました・・・ 調理しやすいようにでしょうね。
ここでは、買った食材を上の食堂で直ぐに食べられるようになっていますからね。


他に変わり種といったら、シャコ貝の仲間(刺身でおいしいらしい)やアサヒガニ、ヤシガ二が、並んでいました。
水族館で普通で飼育している生き物たちが沖縄では、食されているんですね。


やっぱり、地方の魚市場はおもしろい!!
※私は、地方に出かけたときは魚市場や魚屋さんに足を運んでみるようにしています。その土地の特徴が出ていてとっても面白くて勉強になりますからね。

さて、そんなこんなで沖縄の調査航海の始まりです。
どんな深海の世界が見られるのか楽しみです。
そして、あすからの航海が無事に成功しますように願って、きょうのところはこれで・・・ 。
また、あした。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KR18-15「かいれい」/「かいこう」 「多系統群から探る普遍的な極限環境適応機構の解明/悪玉細菌群の制御を目的をした広宿主性ウイルスの探索」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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