2019年07月23日

勢水丸 三重県沖生物採集航海(2)航海日誌 2日目/西川

  • 期間:2019年7月22(月)~2019年7月26日(金)
  • 場所:三重県沖
  • 目的:ドレッジ、プランクトンネットによる生物の調査・採集
  • 担当:西川・八巻
今日の天気今日の天気


きょうの天候は曇り時々晴れ、日が差す時間がある分きのうよりも暑い天気となりました。

起床する。。。そんなことも船の上では初めてのことでしたが、とても目覚めがよく、7時からの朝食は日光を浴びた後すっきりとした気持ちでいただくことができました。
実は外が暑くても船内はエアコンが効いているので涼しく快適なんです。

きょうは2回の底生生物の採集(ドレッジ)と1回のプランクトン採集でした。

1回目は8時から水深約 300mほどの場所でドレッジをおこないました。
一般的には水深 200m以深が深海と呼ばれているのでこの場所も深海です。
どんな深海生物を見ることができるのかワクワクしながら網が上がってくるのを待っていました。
ゆっくりと上がってきた網を見ると...
きのうドレッジをした時よりもだいぶ網が膨らんでる!
一瞬たくさん生物がいると思ったのですが、そのほとんどは砂利の塊のような礫でした。


ドレッジで採れた礫

たくさんの礫と一緒のネットの中で生きてる生物はほとんどいませんでしたー 残念!

よーく探してヤドカリや貝の仲間が少し見つかったので、現在船上の水槽で飼育をしています。
次もドレッジで、水深約 700mのポイントでおこないましたが、なんとまたたくさんの礫!
深海は砂や泥が多い、そんなイメージを持っていたのでびっくりしました。
こういう発見も航海に出ているからこそですね。
きょうのドレッジではあまり採集できませんでしたが、ただでは転びませんよ!!
この礫を持ち帰って水槽のレイアウトに使おうと思います。
紛れもなく深海にあったものなので、今までよりもさらに深海の環境を水槽で再現できますね!

きょうの最後はプランクトンネットで、水深約 900mにいる生物の採集です。
礫が入る心配もないので、生物がより良い状態で上がってくる可能性が高く期待していました。
結果はなんと、期待通り!・・・ と、まではいきませんでしたが、生きたヨコエソやタルマワシなどの生物を水槽へ入れることができました。
飼育が難しい生物ですが、なるべく長く生きてほしいと思います。

きょうまでの2日間で採集することができた生物は多くありません。
採集期間は残り2日間で、もうあと半分になってしまいました!
少し焦りが出てきましたが「慎重に正確に。」をモットーに、元気な生物をみなさんに見せられるように頑張ります!

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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