2020年01月08日

相模湾・伊豆小笠原海域調査航海(2)航海日誌2日目

  • 期間:2020年1月7日~1月11日
  • 場所:相模湾・伊豆小笠原海域
  • 目的:シンカイヒバリガイ類の共生細菌取込みに関する研究航海
  • 担当:杉村


本日航海2日目です。
依然として伊東沖に避泊中です。
天気は朝から小雨がぱらつき、風は強く、うねりがあって、時々船がゆっくり大きく揺れます。
船から伊東の港と町がすぐ近くに見える場所にいますので、伊東の港近くにいる方は、新青丸が見えたと思います。

朝起きると、まずはきのうから船上で飼育をしているヒバリガイたちと水槽内のチェックです。
飼育水に濁りや臭いはないか、冷却クーラーや汚水除去装置に異常がないかなど一通りのチェックが終わると、AM 7:00に朝食をとりながらきょうの飼育管理作業を考えます。
食後には乗船研究者全員でのミーティングをおこないました。
きょうは予定通りこの場に避泊することになり、首席研究者からは今後の海況によってスケジュールの変更があるとのことでした。
1日この場所で避泊するになりましたので、ゆったりと・・・としたいところですがそうはいきません。
研究者のみなさんは、それぞれの担当に分かれてきのうからの実験の処理をおこなっていました。


ラボのようす

私はというと、あしたからの予定の変更を見据えて、水槽のメンテナンスに加えて用意していた予備用の水槽の立ち上げを行うことにし、午前中は水槽増設作業、午後からは換水とメンテナンス、そしてサンプリングされた生物の処理や記録用の撮影などをおこないました。
サンプリングされた深海生物はとても貴重ですから、すべてデータベース化され、いつどこで誰によって使用され、その後管理されるのかをすべて記録してJAMSTECで管理されます。そのための作業も船上でしなければいけないのです。
この作業はなかなか大変で、きょうのように船がほとんど揺れることはない時は良いのですが、海が荒れていると揺れながら PC画面と格闘しなくてなりません・・・


作業の一間・・・ 潜航を待つハイパードルフィン
小雨が止んできました。


ブリッジから見える初島

船の上にいると時間が経つのがとても早く、あっという間に1日が過ぎてゆきました。
非日常感がそうさせているのかもしれないですね。
船の上は、なかなかハードですが毎日がとても充実しています。

あすからは、いったいどうなるのでしょうか?
小笠原まではちょっと雲行きが怪しくなってきました・・・
天候ばかりは・・・ 祈るばかりです。

では、またあした。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KS-20-1 新青丸/ハイパードルフィン 「シンカイヒバリガイ類の共生細菌取込みに関する研究航海」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

RSS