2020年12月07日

西七島海嶺、中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部 調査航海(13)

  • 期間:2020年11月25日(水)~12月12日(土)
  • 場所:西七島海嶺、中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部
  • 目的:新たな海洋保護区(沖合海底自然環境保全地域)/管理のための深海を対象とした生物多様性モニタリング技術開発/日本周辺における沖合自然環境保全のモニタリング調査
  • 担当:八巻


航海13日目 AUV調査 釣りサンプリング

みなさんこんにちは!八巻です。連日気持ちの良い快晴が続いております。
今日は昨日までと同じ調査海域で、AUVの潜航調査を行いました。


前回は面的に海底の特定の範囲をマッピングするミッションだったのに対し、今回は直線的に特定のルートをマッピングするというミッションです。
同じ AUVでも目的に合わせていろいろな運用方法があるんですね。
今回は天気が良かったこともあり、潜っていくAUVがしばらくの間確認できるほどの驚くべき透明度で、とてもきれいでした!


午前中に見送った AUVは、午後には無事にミッションを終えて戻ってきました!
どのようなマッピングができているかとても楽しみです。

AUV調査が終わった後、夕方から夜間にかけて、釣りサンプリングを行いました。
ROVは水中をじっくり観察できる反面、魚類など動きの速い生物をサンプリングするのは苦手としていて、できたとしても動きの遅い魚種に限ります。
そこで、今回同乗している魚類の研究者の方が、釣りによるサンプリングを行うため、深海魚用の竿と電動リールを持参していました。
いざやろうと道具の確認をしていると、電動リールを動かすためのバッテリーとコードがないことが判明!
しかしないものはどうしようもないので、あるものでどうにかするのが調査航海です!
まず別の調査機器の補修用として積み込んでいたコードと 3Dプリンターを駆使して電源ケーブルを作製。


3Dプリンターはかゆいところに手が届く素晴らしい機械だと思います。
特に船上では足りないものを自由に作ることができるので、本当に重宝します。
今回は防塩のためのキャップを作製しました。


そして、今度はやはりまた別の機器用として積み込んでいたパワーサプライという交流電流を任意の直流電流にかえる装置を使い、バッテリーの変わりにし、無事釣り開始です!


何が釣れるか楽しみですね~!

乗船研究者みんなで協力することで、またひとつ困難を乗り越えることができました!


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KM20-10C かいめい/KM-ROV 新たな海洋保護区(沖合海底自然環境保全地域)/管理のための深海を対象とした生物多様性モニタリング技術開発/日本周辺における沖合自然環境保全のモニタリング調査

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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