2024年06月01日

江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト

  • 期間:2024年6月1日(土)
  • 場所:江の島沖
  • 目的:海底清掃
  • 担当:西川、矢作


今回私たちが参加してきたのは、NPO法人 江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト(以下略:EFP)の活動の一つである「海底清掃活動」です。EFPは神奈川県江の島で、「楽しく学ぶ」をテーマに環境問題に関するイベントや教室を開催しており、主に海や漁業の大切さを学ぶ体験学習や、海に親しむ「船釣り教室」、海を守るための環境保全活動を行っています。その環境保全活動の一環として水産庁・水産多面的機能発揮対策事業を活用し、「藻場保全活動」や「海底清掃活動」に取り組んでいます。

この活動は、漁船に乗って江の島の海の沖に出て、潜水での作業になります。前日と当日の朝の天候や海況を確認し、活動の実施が決まります。今回は私たちの他に 6名のダイバーと、EFP活動への参加希望の 2名の見学者、EFPスタッフの 5名が参加しました。
当日の朝、片瀬漁港に集合し、機材のセットやブリーフィング(当日の流れ、グループおよびバディの確認、海底清掃を行うポイントの説明など)を行います。

出発前、当日使用する機材を準備し、漁船に積み込みます出発前、当日使用する機材を準備し、漁船に積み込みます

ブリーフィングのようすブリーフィングのようす

気温 21℃、水温 20℃でした。江の島の海に潜るのは初めてではありませんでしたが、前日までのうねりの影響もあり、やや視界は悪く、やはり今回もゴミが多い・・・という印象でした。釣り人の多いエリアでの海底清掃で、特にたくさんの釣り道具を回収しました。

周りのダイバーを見失わない距離感を保ちながら清掃活動を進めます周りのダイバーを見失わない距離感を保ちながら清掃活動を進めます

漁港に戻ったら、器材の片付けとごみの仕分けを行います。大きなブルーシートの上に、回収したごみをすべて広げます。ごみの種類ごとに別々のカゴへ分けていきます。全部で約 70kgのごみを回収し、そのうち 32kgが釣りのおもり、 26kgがプラスチック系の雑ごみ、5kgが釣り道具でした。他には、空き缶や布生地、ゴルフボールなどがありました。

ブルーシートの上でどんどん仕分け作業を進めますブルーシートの上でどんどん仕分け作業を進めます

少ないように見えますが、釣りのおもりだけでこれでも 32kgあります!少ないように見えますが、釣りのおもりだけでこれでも 32kgあります!

作業がひと段落したら、全員で振り返りを行います。実際の海のようすはダイバーしか分からないので、参加者が撮影した水中写真をモニターに投影しながら海底ごみのようすや、生き物の生息状況などを共有し、次回の活動に繋げていきます。

振り返りのようす振り返りのようす

今回ダイバー 8名で、約 70kgの海底ごみを回収することができましたが、江の島のほんの一区画にも過ぎず、相模湾さらには世界の海には大量のごみがまだまだ沈んでいるのだと容易に想像できました。本来豊かな生態系が存在する海の中に、あってはならないごみ。そんな現実について、改めて考える一日となりました。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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