2019年11月04日

豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(4)航海日誌 4日目/足立

  • 期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
  • 場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
  • 目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査
  • 担当:足立・西川


海底温泉に生息する生物群調査
薩摩硫黄島の硫黄岳からは依然噴煙が上がっていますが、ドッカーンという大きな音や地震なども感じられません。


薩摩硫黄島硫黄岳

きょうも硫黄島海域での調査です。
豊潮丸でのプランクトンネット組、昭和硫黄島での陸上調査組および潜水調査組の3組に分かれて調査をおこないました。
8時に停泊していた薩摩硫黄島の港を出航し、上陸組と潜水組は、作業艇で昭和硫黄島へ向かいました。


薩摩硫黄島の港


作業艇


昭和硫黄島

この潜水調査をおこなうにあたって、潜水組は、数か月前に放送された硫黄島の海中を扱ったテレビ番組をみて予習をしたのですが、イメージを持つのにとても役立ちました。


きのうよりもさらに島の近くで調査をおこないました。
島の根元の壁にも目的のタイワンホウキガニはいたのですが、隙間に入っていて採集が難しかったので、少し離れた、ごろた石のあるところで採集をおこないました。
湧き上がる泡や海底の砂に手を当てると温かいので、幸せな採集でした。


潜水調査中のNトリーター


タイワンホウキガニ

潜水採集はきょうで終了なので、あとはこのカニたちを維持することに全力を尽くします。


船上でのキープ


浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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