2019年11月05日

豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(5)航海日誌 5日目/西川

  • 期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
  • 場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
  • 目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査
  • 担当:足立・西川


航海5日目です。
薩摩硫黄島を出港してきょうはプランクトンネット、ドレッジ、ソリネットの 3種類の方法で採集調査をおこないました。
プランクトンネットではオタマボヤやヤムシ、カニの幼生のメガロパなどを採集できました。



プランクトンネット採集調査風景

ドレッジ、ソリネットは水底のものを採取する道具で、私はこのどちらかの方法でエビやカニなどの甲殻類を採集することを目標としていましたが、この方法で採れたものはドレッジ、ソリネットともに砂でした。
砂や岩が多く採取されるとその網に入っている生物はつぶされてしまうことが多いのです。


ドレッジ採取物


ソリネット採取物

砂の中の生物を他の研究者の方と一緒に探し、サンゴの仲間や小さなカニ、ヤドカリなどを発見しました。
今回は大量に砂が採れたために、そこに混ざっていた生物も多かったです。


採集生物

必死で毎日過ごしているうちに、もう航海期間の半分が終わっていました。
採集できた生物にも気を遣いながら、残りの日程でさらに良いものが見られるといいですね。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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